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「田夫」の意味と使い方や例文!「田夫野人」とは?差別用語?(類義語)

【二字熟語】
田夫

【読み方】
でんぷ

【意味】
①農夫。いなかもの。
②いなかくさいこと。無風流。

【語源・由来】
「田」は「いなか。」
「夫」は「仕事にたずさわる男。」

【類義語】
百姓

田夫(でんぷ)の使い方

健太
ともこちゃんの家は、昔は武家だったんだよね。
ともこ
健太くんの家系は?
健太
僕の家系は田夫だよ。代々土と共に生きてきたんだ。
ともこ
田夫の皆さんは、異常気象で長年の経験が役に立たず大変よね。

田夫(でんぷ)の例文

  1. 田夫野人と呼ばれる彼らのうちには、富貴の中にも見られない真情がある。(吉川英治、三国志)
  2. キリスト自身、聖書の中で実に率直にお話しなされたが、誰にもそれが田夫野人の言葉とは思われない。(チョーサー、カンタベリ物語 上)
  3. 田夫野人のあくどさで、笠にかかつて話してゐる自分を見出してゐるのみだつた。(坂口安吾、吹雪物語)
  4. 健太くんは、田夫野人のような下等極まりない行為をする。
  5. 健太くんのお母さんは、息子の田夫野人ぶりを恥じているようだった。

「田夫野人」とは?差別用語?

田夫」を用いた表現の一つに「田夫野人(でんぷやじん)」があります。

田夫野人」とは、教養のない粗野な人という意味です。

野人」は、田舎に住む粗野な人という意味です。
【類義語】
・斉東野人(せとうやじん)
・斉東野語(せいとうやご)
・田夫野嫗(でんぷやおう)

【対義語】
・都人士(とじんし)
・都会人(とかいじん)

【例文】

  1. 彼は田夫野人だと避けていたけど、心根の優しい人だった。
  2. 東京都民は、埼玉県民を田夫野人と馬鹿にするがいい人ばかりだ。

田夫野人」は、農夫は田舎に住む無風流で粗野な人という表現です。

田夫野人」は、「田舎に住む農夫のように、礼儀も教養もない粗野な人をさげすんでいうことば」として使われるので差別用語になります。

使用する際は注意しましょう。