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「敷衍」の意味と使い方や例文!「演繹」との違いは?(語源由来・類義語・対義語)

【二字熟語】
敷衍

「布衍」「敷延」とも書く。

【読み方】
ふえん

【意味】
①おし広げること。
②意味・趣旨をおし広げて説明すること。例などをあげて、くわしく説明すること。

【語源・由来】
「敷」は「しく。しきならべる。広げる。また、あまねく。」
「衍」は「のべる。」

【類義語】
噛み砕く、応用

敷衍(ふえん)の使い方

健太
昨日の説明会はどうだった?
ともこ
健太くんは欠席したの?
健太
急用が入ってね。
ともこ
このレジュメを敷衍しただけの内容だったから、これを読めば大丈夫よ。

敷衍(ふえん)の例文

  1. ともこちゃんは先生の説明を敷衍して教えてくれるからわかりやすい。
  2. 健太くんの言ったことがすべてで敷衍する必要はない。
  3. 敷衍を意識することで、利き手の納得を得られやすい。
  4. 教育問題を社会全般に敷衍して論じる。
  5. 論旨を敷衍して説明する。

「敷衍」と「演繹」の違いは?

敷衍」に似ている言葉に「演繹(えんえき)」があります。

演繹」は
①一つの事柄から他の事柄へおしひろめて述べること。(例:身近な事象からすべてを演繹する。)
②与えられた命題から論理的形式に頼って推論を重ね結論を導き出すこと。一般的な理論によって、特殊なものを推論し説明すること。(例:三角形の定理から演繹する)⇔帰納。

という意味です。

敷衍」も「演繹」も「意味・道理をおし広げてより詳細に説明すること」という意味があります。

しかし、「演繹」には論理学・数学などの分野で使われる特殊な意味が含まれる点が「敷衍」と異なります。

押し広げて考えたり説明したりする」という意味では、一般的に「敷衍」のほうが多く使われます。