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「外聞」の意味と使い方や例文!「見栄も外聞も無い」とは?(類義語・対義語)

外聞の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
外聞

【読み方】
がいぶん

【意味】
①他の人に知られること。
②世間に聞こえたり、知られたりしたときの体裁。
③名誉。面目。

二字熟語の博士
「外聞」という言葉には、いくつかの意味があるんだよ。まず、内部の情報や事が外部の人に知られること。

次に、社会や人々の目にどう映るか、つまり体裁や評判のことを指すんだ。そして最後に、名誉や自分の面目のことを言うよ。

助手ねこ
ああ、そやな。つまり、「うちのことが外でバレる」や「どない見られるか気にする様子」、さらに「自分の評価や名誉」ってことを言うんやな。

これは、自分たちの行動や態度がどんなふうに外から見られてるかを気をつけなあかんってことを教えてくれる言葉やな。ちゃんと、社会の中での自分の立ち位置や評価を意識して生きることの大切さを示してるんやで。

【語源・由来】
「外」は「ある範囲から離れた外側。」
「聞」は「きく。きこえる。」

【類義語】
体裁

【対義語】
内情

外聞(がいぶん)の解説

カンタン!解説
解説

「外聞」という言葉は、内部の情報や事情が外部、つまり他の人たちに知られてしまうことや、その情報や事情が外部の人たちにどのように伝わるか、そしてそれによってどのような評判や印象を持たれるかということを意味しているんだよ。

たとえば、「外聞が悪い」っていう言い方は、その人やその組織の行動や態度が外部の人たちに悪い印象を与えている、あるいは悪い評判が広まっていることを示しているんだ。また、「外聞をはばかる」という表現は、自分の行動や言動が外部の人たちにどう伝わるかを気にして、慎重に行動することを意味しているよ。

さらに、「外聞」は「名誉」や「面目」を意味することもあるんだよ。これは、自分の評判や地位、社会的な立場を保つことを強調する意味で使われることが多いよ。例えば、「道具も着る物もとられて外聞を失はう」というのは、所有していたものが全て奪われて、それによって社会的な評価や尊厳を失うことを示しているんだ。

だから、「外聞」という言葉は、自分や自分の所属する組織の評価、評判、名誉など、外部の人たちにどのように見られるかということを中心にした概念を表しているんだね。

外聞(がいぶん)の使い方

健太
浪人中の兄さんが、受験が近づいて家中がピリピリしているんだ、
ともこ
二度も失敗したら外聞が悪いってことで?
健太
そうなんだよ。次こそは合格しないといけないって思っているんだ。
ともこ
二回も三回も一緒なんだから、気楽に受けた方が受かりそうだけどね。

外聞(がいぶん)の例文

例文
  1. 大手運輸業は、アマゾンジャパンの元副社長を専務執行役員として招聘したことで恥も外聞もないと批判された。
  2. おもてむきは、心臓麻痺という事になっているけれども、たしかに自殺だ。うちで使っていた色の黒い料理人と通じて、外聞が悪くなって自殺したのだ。(太宰治、春の枯葉)
  3. あまり外聞の良い話ではないため、知っているものは数少ない。
  4. 子供たちの前で、いい大人が恥も外聞もなくいまにも泣き出しそうだった。
  5. 国会議員は殊更に評判や外聞を気にする職業だ。

外聞の文学作品などの用例

  1. ・・・は、なんだか泣くのが外聞の悪いような気がした。けれども、涙はだん・・・ 芥川竜之介葬儀記

  2. ・・・じ故郷が近いだけに、外聞かたがた東京へ遁出した。姉娘があとを追っ・・・ 泉鏡花木の子説法

  3. ・・・いや、恥も外聞もない、代官といえば帯刀じゃ。武士たるものは、不義・・・ 泉鏡花眉かくしの霊

「見栄も外聞も無い」とは?

外聞」を用いた表現の一つに「見栄も外聞も無い(みえもがいぶんもない)」があります。

見栄も外聞もない」とは、ある状態に陥って、人の目やうわさを考える余裕もない、人がどう思うとかまわないという意味です。

二字熟語の博士
「見栄も外聞もない」という表現は、ある状況がとても厳しくて、他人の目や評判を気にする余裕が全くない状態を指すんだ。

人が何を考えているか、どんなうわさが立っているか、そんなことを気にする場合ではない、という意味だよ。

助手ねこ
ええっと、つまり、もうめちゃくちゃ困った状態になっちゃって、他の人が「あの人、どうなっとんねん」とか「あれ、どうなってるんや?」って言うのも気にならなくなっちゃうってことやな。

まあ、船が沈んでる時に、船の色を気にする余裕なんてないって感じやろ。どんなに見栄っ張りでも、本当にピンチの時は、他人の目なんて気にせんってことか。

【例文】

  1. 健太くんは見栄も外聞もなく、敵に背を向けて逃げ出そうとした。
  2. いつもは傲慢な彼が、見栄も外聞もなくしょげかえっていた。