愚直の読み方・意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
愚直
【読み方】
ぐちょく
【意味】
正直すぎて気のきかないこと。馬鹿正直。
正直さはええことやけど、場合によってはちょっとずつ調整が必要やってことやね。なんでもかんでも一直線やと、たまには躓くこともあるってわけや。
【語源・由来】
「愚」は「おろか。つまらない。」
「直」は「正しい。心がすなお。」
【類義語】
凡俗、凡近、手近、通俗
【対義語】
悪知恵、狡猾、戦略家、老獪
愚直(ぐちょく)の解説
「愚直」という言葉はね、人がとても正直で、時にはちょっと頭が固いくらいまっすぐな性格を表すんだよ。これは、「馬鹿正直」とも言われるように、あまりに正直で、状況に応じて柔軟に考えることができない様子を指すんだ。
たとえば、「愚直に生きる」という言葉は、自分の信じる道をまっすぐに歩むけれど、時には周りの人たちが考える「賢い生き方」や「抜け目のない行動」とは違うことをするって意味なんだよ。つまり、利己的でなく、常に正直であることを大切にして生きている人のことを指すんだね。
また、「一面において愚直に近い彼の性格は、一面においてかえって彼を神経的にした」〈夏目漱石・道草〉という文章は、その人がとても正直で、その正直さが彼の性格の一部を形成しているけれど、そのために神経質になってしまうこともある、という意味なんだ。つまり、正直さが度を超えると、それがかえって自分や周りの人たちにストレスを与えることがあるっていうことを示しているんだね。
ちなみに、「愚直」の名詞形で「ぐちょくさ」という言葉あるんだけど、これは、そのような性質や傾向を持つことを表すんだよ。
だから、「愚直」という言葉は、正直さがあまりにも強すぎて、場合によってはうまく周りと調和できないことや、困った状況を作り出してしまうことを意味しているんだ。
愚直(ぐちょく)の使い方
愚直(ぐちょく)の例文
- 健太くんは、愚直に規則を守る男だ。
- 愚直なまでに毎日練習を続けていた。
- 健太くんの愚直さが周りの人の信頼を得ている。
- 愚直なほど朴訥な人間だから娘の結婚相手にふさわしい。
- 教えられた通り、愚直に繰り返す。
愚直の文学作品などの用例
「愚直」は悪い意味?
「愚直」は「愚か」という漢字を含むことから悪い意味と捉えられがちですが、基本的に悪い意味ではありません。
「愚直に努力します。」と自分自身についていえば、一生懸命がんばることをへりくだっていう表現になります。
しかし、他人に対して「愚直」を使う時は、人をほめる意味にもけなす意味にも使います。
【悪い意味の愚直】
「良い意味でいえば律儀だが、悪くいうと愚直で要領が悪い。」というように、まっすぐで正直なあまり臨機応変に行動することができないことをいいます。
【良い意味の愚直】
「愚直に校則をまもっている。」というように、仕事や勉強を継続的に行う、規則などを真面目に守ることをいう場合に良い意味で使われます。
つまり、非常に誠実だけど、時にはその正直さが行き過ぎて、かえって物事を難しくしてしまうことがある、という意味が含まれているんだ。