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「愚鈍」の意味と使い方や例文!「鈍重」との違いは?(類義語・対義語)

愚鈍の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
愚鈍

【読み方】
ぐどん

【意味】
判断力・理解力がにぶいこと。頭が悪くのろまなこと。また、そのさま。

二字熟語の博士
「愚鈍」という言葉はね、人の判断力や理解力が鈍いことを意味しているんだ。

つまり、頭があまり良くない、または物事を理解するのに時間がかかるような状態を指しているんだよ。

助手ねこ
あぁ、そういうことやな。つまり、「頭がのろまで物事がすぐにはわからへん」っていうことやな。

判断が遅かったり、なかなか理解できへんかったりする状態のことを言うんやね。ちょっと頭が固いって感じやな。

【語源・由来】
「愚」は「おろか。ばか。」
「鈍」は「のろい。おろか。頭のはたらきや動作がのろい。」

【類義語】
鈍重、鈍、遅鈍

【対義語】
犀利、聡明、利発、明敏

愚鈍(ぐどん)の解説

カンタン!解説
解説

「愚鈍」という言葉はね、考えたり、物事を理解する力がすごく鈍いことを意味しているんだ。簡単に言えば、頭があまりよくない、または物事をすぐに理解できないということなんだよ。

例えば、「二等と三等との区別さえも弁えない愚鈍な心が腹立たしかった」〈芥川・蜜柑〉というのは、本来とても簡単で明白なことさえ理解できないほど、その人の理解力がない状態を表しているんだ。ここで言う「二等と三等の区別」とは、非常に基本的で明確な違いのことを指しているから、それが分からないというのは、かなり理解力が不足しているということを示しているんだね。

また、「部下の愚鈍さに嫌気が指す」っていうのは、部下が物事をすぐに理解できない、もしくはちゃんと考えられないことに、上司がイライラしているっていう状況を示しているんだよ。

ちなみに、「愚鈍」という言葉から派生した「ぐどんさ」という名詞は、この「愚鈍」という状態、つまり、理解力や判断力が鈍いことを指す言葉なんだ。この言葉は、特にその人の知的能力や思考の鈍さに焦点を当てて使われることが多いんだよ。

だから、「愚鈍」という言葉は、人が物事を理解する力や考える力が鈍い状態、つまり、頭が良くないとか、のろまなことを言うんだね。

愚鈍(ぐどん)の使い方

健太
人間って愚鈍なのか利発なのか分からない生き物だよね。
ともこ
好奇心のおもむくままに、未知のことを既知に変えてきた歴史はすごいわよね。
健太
でも、同時に、環境を破壊して自分で自分の首を絞めているよね。
ともこ
愚鈍でもあり利発でもあるのが人間なのよ。

愚鈍(ぐどん)の例文

例文
  1. 自分の愚鈍さに耐えられない。
  2. 周りの人間を油断させるために、愚鈍な人間と思われるよう振る舞った。
  3. 愚鈍な人間のすることでも、何かしら意味はあるのだろう。
  4. イタリアンとフレンチとの区別もつかないような愚鈍な人に指摘されたくない。
  5. 彼の場を弁えない愚鈍さが腹立たしい。

愚鈍の文学作品などの用例

  1. ・・・楕円形の中の肖像も愚鈍の相は帯びているにもせよ、ふだん思っていた・・・ 芥川竜之介十円札

  2. ・・・男になった。が、性来愚鈍な彼は、始終朋輩の弄り物にされて、牛馬同・・・ 芥川竜之介じゅりあの・吉助

  3. ・・・の区別さえも弁えない愚鈍な心が腹立たしかった。だから巻煙草に火を・・・ 芥川竜之介蜜柑

「愚鈍」と「鈍重」の違いを解説

愚鈍」に似ている語に「鈍重(どんじゅう)」があります。

鈍重」は、「動作や物事に対する反応がにぶくてのろいこと。また、そのさま。」という意味です。

愚鈍」も「鈍重」も、動作や反応がにぶいことをいいます。

鈍重」は、主に、性質や動作がにぶくてのろいさまをいいます。

対して「愚鈍」は、主に、頭の働きがにぶいさまをいいます。

二字熟語の博士
「愚鈍」と「鈍重」は似ているけれど、ちょっと違うんだよ。まず「愚鈍」はね、人の頭の回転が遅い、つまり理解力や判断力が鈍いことを指しているんだ。例えば、勉強がなかなか理解できない、とかね。

一方で「鈍重」というのは、動作や反応が遅いことを言うんだよ。たとえば、スポーツで動きが鈍いとか、何かに反応するのがゆっくりという意味だね。

助手ねこ
あー、そやな。つまり「愚鈍」は、頭の中のことで、ちょっと考えるのが遅いってことやな。

それに比べて「鈍重」は、体の動きとか、物事に反応する速さのことを言うんやな。まあ、走るのが遅いとか、ビックリするのも遅いみたいな感じやな。どっちも「遅い」けど、一つは頭の中の話で、もう一つは体の動きの話やな!