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「依然」の意味と使い方や例文!「以前」との違いは?(類義語・対義語)

依然の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
依然

【読み方】
いぜん

【意味】
もとのままであるさま。前の通りであるさま。

二字熟語の博士
「依然」という言葉は、もとの状態が続いている、つまり何も変わっていないという意味があるんだよ。
助手ねこ
えーと、それは「前のまま、何も変わらへん」ってことやな。

つまり、ある状況が変わらずにそのまま続いてるという意味なんやな。

【語源・由来】
「依」は「そのまま。もとのまま。」
「然」は「状態を表す形容詞のあとに添える語。」

【類義語】
やはり、相変わらず

【対義語】
突然

依然(いぜん)の解説

カンタン!解説
解説

「依然」っていう言葉は、何かが前と同じように変わらず続いていることを示すんだよ。

例えば、「依然として不景気だ」っていう文は、今も前と同じように経済が良くなっていない、つまり不景気が続いているっていう意味だよ。

「旧態依然たる生活」っていうのは、古いやり方や生活様式がまだそのまま続いている、つまり新しく改善したり変えたりしていないっていうこと。

また、「台風は依然南方洋上にいすわっている」っていう文は、台風がまだ南の海上にあって、その位置が変わっていない、つまり移動していないという意味だよ。

だから、「依然」っていう言葉は、何かが前と同じ状態で変わらないで続いているときに使う言葉なんだよ。ちょっと難しいかもしれないけど、要は「前と変わらないよ、そのままだよ」っていうことを表しているんだね。

依然(いぜん)の使い方

ともこ
健太くんは彼女ができれば変わると思ったのに、依然として怠け者ね。
健太
人間そう簡単には変わらないよ。
ともこ
そんなごろごろしている姿を見られたら彼女に振られるわよ。
健太
そうなったらしょうがないよ。

依然(いぜん)の例文

例文
  1. 依然として直らない。
  2. 依然として株価の低迷が続く。
  3. 問題は依然未解決のままだ。
  4. 健太くんは依然として素行が改まらない。
  5. 彼の身元は依然分かっていない。

依然の文学作品などの用例

  1. ・・・うだけれども、悪戯は依然止まぬ。就中、恐ろしかったというのは、或・・・ 泉鏡花一寸怪

  2. ・・・どうしようが、民子は依然民子で、僕が民子を思う心に寸分の変りない・・・ 伊藤左千夫野菊の墓

  3. ・・・となったが、再興して依然町内の老舗の暖簾といわれおる。 椿岳の米・・・ 内田魯庵淡島椿岳

「依然」と「以前」の違いを解説

依然」に似ている語に「以前」があります。

以前」は
①それより前。その前。(例:室町時代以前の作。)
②往時。むかし。かつて。(以前会ったことがある。)
③文書類で2か条以上を承けていう語。

という意味です。

依然」はもとのまま変わらない状態をいうのに対し、「以前」は過去や前の段階のことをいうので意味が異なります。

二字熟語の博士
「依然」と「以前」の違いは、その使われ方にあるんだ。まず、「依然」は、もとのままであるさま、つまり何も変わっていない状態を表す言葉だよ。

一方、「以前」は時を表す言葉で、その時よりも前、今より前の時点、ある状態に達する前の段階、というように使われるんだよ。

助手ねこ
なるほどな。つまり、「依然」は「何も変わってへん」ってことやな。前と全く同じや、という意味やな。

「以前」は、時刻や時間のことを指してるんやな。その時点よりも前、つまり、ある時間や出来事から見て前ってことやな。それぞれ使い方がちゃうから、うまく使い分けなアカンな。