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「貴殿」の意味と使い方や例文!女性に対しても使える?(類義語・対義語)

貴殿の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
貴殿

【読み方】
きでん

【意味】
①(尊敬の二人称)あなた。貴下。

一般に同等以上の男性同士の手紙などで使う。
②相手を敬って、その住宅をいう語。貴宅。

二字熟語の博士
「貴殿」という言葉は、一つ目の意味として、男性が目上や同じ立場の男性に向けて使う言葉で「あなた」という意味だよ。元々は敬意を示すための言葉だったが、後に友人などとの親しい関係を示す時にも使うようになったんだ。今は、手紙や文書などでよく見かけるね。

また、二つ目の意味として、相手の家のことを敬意を持って言う時にも「貴殿」という言葉を使うんだよ。

助手ねこ
ああ、なるほどな。これは、男性が、自分より立場が上か、同等の男性に対して、敬意を込めて「あなた」と言うときに使うんやな。手紙とか書く時にも使ったりするんやな。

また、人の家のことを尊敬して言う表現もあるんやな。要するに、他人を尊重する気持ちが大事やなってことやね。

【語源・由来】
「貴」は「相手への敬意を表す語。」
「殿」は「貴人・君主の尊称。また、相手に対する敬称。」

【類義語】
尊台、貴台、尊堂、貴公、尊公

【対義語】
小生、拙者

貴殿(きでん)の解説

カンタン!解説
解説

「貴殿」という言葉はね、2つの意味があるんだよ。

1つ目の意味は、男性が目上または同等の男性に向かって使う、敬意を表す言葉で、「あなた」という意味になるんだ。たとえば、「貴殿の御尽力の賜物と感謝しています」というのでは、「あなたのお力添えのおかげで、心から感謝しています」という感じになるんだね。

この言葉は、もともとは目上の人に対して使う敬称として使われていたけれど、だんだんと同等の人々に対して、親しい感じで使うようになったんだ。今では、主に手紙や文書でよく見かける言葉なんだよ。

2つ目の意味は、相手の住まいや家を敬っていう言葉で、「貴宅」とも言うんだ。要するに、相手の住む場所全体を尊重の意を込めて表現する言葉なんだね。例えば、「六波羅の貴殿へも参ずべし」〈盛衰記・一〇〉という文章は、「六波羅」という場所に住む人の家、つまりその住まいやその場所全体に敬意を表して「貴殿」と言っているんだ。これは、「六波羅のあなたのお宅にも訪れるべきだ」という意味になるんだよ。

だから、「貴殿」という言葉は、相手に対して敬意を表して、一つは「あなた」という意味で、もう一つは相手の家や住まいを表す言葉として使われるんだね。

貴殿(きでん)の使い方

ともこ
健太くん。面接の結果はどうだった?
健太
貴殿を採用することが決定しましたのでご連絡いたします。ってメールが来たんだよ。
ともこ
よかったわね。
健太
僕という人間を認めてもらえたみたいでうれしいよ。

貴殿(きでん)の例文

例文
  1. 貴殿のお力添えの賜物と心より感謝申し上げる。
  2. 貴殿の益々のご活躍を御祈り申し上げます。
  3. 貴殿におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
  4. 貴殿の御多幸を御祈りしております。
  5. 貴殿の御意見を伺いたく存じます。

貴殿の文学作品などの用例

  1. ・・・……貴殿はいい月日の下に生れたな、と言わねばならぬように思う。あ・・・ 泉鏡花燈明之巻

  2. ・・・――御申込みにより、貴殿を川那子商会支店長に任命する。ついては身・・・ 織田作之助勧善懲悪

  3. ・・・ばなりますまいがノ。貴殿の御存じ寄り通りになるものとのみ、それが・・・ 幸田露伴雪たたき

「貴殿」は、女性に対しても使える?

貴殿」は「貴殿の益々のご清栄を心より御祈りしております。」というように、一般に同等以上の男性同士の手紙などで使われます。

なので「貴殿」は女性同士、女性が男性に対して、男性が女性に対して使うことはできません

女性に対しては「貴女(きじょ)」という言葉が使われます。