読み方で悩みやすい漢字の一つに、「黄泉」があります。
Q「黄泉」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
- 「こうせん」
- 「よみ」
- 「こうせん」と「よみ」両方とも
このページでは、悩みやすい「黄泉」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「黄泉」の読み方は、「こうせん」?「よみ」?
黄泉の正しい読み方は、「こうせん」「よみ」どちらなのでしょうか。
漢字から察すると「こうせん」の気もしますが、「よみ」にも聞き覚えがありそうですね。
「黄」の音読みは「オウ」「コウ」、訓読みは「き」「こ」となります。
一方「泉」の音読みは「セン」、訓読みは「いずみ」となります。
このことから「こうせん」は正しそうですが「よみ」はどうなのでしょう。
さて、結論を言ってしまうと、黄泉の読み方は「こうせん」「よみ」どちらも間違いではありません。
つまり、答えとしては3つ目の「両方とも」ということになります。
ただし、黄泉を「こうせん」と「よみ」それぞれで読む場合に、若干意味が異なることもあります。
さて「こうせん」は理解できるものの、何故黄泉を「よみ」と読むのでしょうか?
実はこれ、熟字を訓読みにする熟字訓と呼ばれるものです。
訓読みが漢字を日本語として意味が通じるように読ませるように、熟字訓とは熟語に対して日本語の意味が通じる読み方で読ませたものです。
簡単にいってしまえば、一つの熟語に対して訓読みをしているということですね。
他にも今日(きょう)明日(あした)昨日(きのう)等様々な熟字訓があります。
今回の黄泉は「こうせん」とも読みますが、これの持つ意味が日本語の「よみ」とほとんど変わらないために、そう読まれるようになりました。
「黄泉」の意味は、「こうせん」と「よみ」で違う!
黄泉の意味としては「こうせん」と「よみ」でそれぞれ意味が若干異なります。
まず「こうせん」ですが、「地下の泉」「死者の行くところ」の意味となります。
一方「よみ」の場合には、「死後に魂が行くところ。死者の住む国」となります。
つまり、「こうせん」と「よみ」で同じような意味もありますが、「地下の泉」は「こうせん」だけが持つ意味なんですね。
黄泉を使った例文として「イザナミは黄泉国へと向かった」「黄泉より使者が訪れた」などがあります。
まとめ
- 黄泉の読み方は「こうせん」「よみ」どちらも正しい。
- 「こうせん」「よみ」では意味が少々異なる。
- 「こうせん」は「地下の泉」「死者の国」を指す。
- 「よみ」は「死者の国」を指す。