【二字熟語】
亢進
「昂進」「高進」とも書きます。
【読み方】
こうしん
【意味】
①気持ちや病勢などが、高ぶり進むこと。
②物事の度合いが高まること。
【語源・由来】
「亢」は「頭を上げて、すっくと立つ。おごりたかぶる。」
「進」は「前にすすむ。すすめる。」
【類義語】
増進
【対義語】
鎮静、抑制、低下
亢進(こうしん)の使い方
健太くん。お兄さんの病気は治ったの?
病勢が次第に亢進して、今危ないんだ。
大変なときにこんな質問をしてごめんなさい。
いいんだ。ともこちゃんが、興味本位ではなく本当に兄さんを心配してくれているんだって知っているから。持ち直して回復するといいなあ。
亢進(こうしん)の例文
- 異常は感じていたが、こんなに病気が亢進しているとは思わなかった。
- ノルアドレナリンのはたらきが異常になると、常にアラートシステムが亢進した状態になりPTSDを患う。
- カテコラミンやステロイドなどのホルモンは、長期に分泌亢進が続くと血管を傷める可能性があります。
- スタグフレーションは、経済活動の停滞とともにインフレが亢進する状態をいいます。
- 心悸亢進は、 心臓の鼓動が増加し著しく気になる状態で、動悸とほぼ同義です。
「亢進」と「促進」の違いは?
「亢進」に似ている語に「促進(そくしん)」があります。
「促進」とは、物事がはやくはかどるようにうながすことをいいます。
対して「亢進」は、元々の状態より高まっていくことをいいます。
「亢進」も「促進」も、医療で使われることがありますが、「亢進」は、血圧や心拍数、機能や感情などの変動があるものに対して使われることが多く、その状態を高めることをいいます。
しかし「促進」は、「治療効果を促進する」のように、より早くその方向に向かうよう促すことをいいます。