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「工夫」の意味と使い方や例文!「知恵」「改善」「配慮」との違いは?(語源由来・類義語)

工夫の読み方・意味とは?(語源由来・類義語)

意味

【二字熟語】
工夫

【読み方】
くふう

【意味】
①よい方法や手段をみつけようとして、考えをめぐらすこと。また、その方法や手段。
②仏道修行などに専念すること。特に禅宗で、座禅に専心すること。

二字熟語の博士
「工夫」という言葉には、二つの意味があるんだ。一つ目は、何か良い方法や手段を見つけようとして、考えを巡らせること。そしてその考えた方法や手段のことを指すんだよ。

二つ目の意味は、特に禅宗で使われるんだけど、仏道修行や座禅に集中して励むことを言うんだ。

助手ねこ
へぇ〜、そうなんやな。つまり、「工夫」っていうのは、一つは「いいアイデアややり方を考えること」ってことやな。

もう一つは、お寺での修行とか、ゆっくり座禅して心を落ち着けることってわけか。なんや、一つの言葉に二つの意味があるんやな。おもろいなあ、それぞれちゃんと場面に合わせて使わなあかんねんな。

【語源・由来】
「工「は「考案・手段。」
「夫」は「衆(おお)い。」
元々は、仏道修行などに専念すること。特に禅宗で、座禅に専心すること。

【類義語】
案出、考案、創案、発案

工夫(くふう)の解説

カンタン!解説
解説

「工夫」という言葉は、二つの意味を持っているんだよ。

まず、一つ目の意味はね、「いい方法や手段を見つけようとして、考えを巡らすこと。また、その方法や手段」なんだ。つまり、何かをするときに、もっと良いやり方や便利な方法がないかなって、頭を使っていろいろ考えることや、その考えから生まれる具体的な方法や手段のことを指すんだ。例えば、勉強する時に、もっと分かりやすくするための新しい方法を考えることや、部屋の片付けをもっと楽にするために新しいやり方を思いつくことが「工夫する」ということなんだね。

二つ目の意味は、「仏道修行などに専念すること」で、特に禅宗で使われる言葉なんだ。禅宗では、心を落ち着けてじっと座って、自分の心と向き合うことを大切にしているんだ。だから、「工夫」というときは、座禅をして、心を静めて、自分の内面に集中することを意味しているんだよ。

だから、「工夫」という言葉は、一つ目はいい方法を考えること、二つ目は仏教、特に禅宗での心の修行に集中することっていう意味があるんだね。

工夫(くふう)の使い方

健太
豊臣秀吉が、鳴かないホトトギスをどうにかして鳴かそうと工夫している句を知っている?
ともこ
鳴かぬなら鳴かせてみせようホトトギス。
健太
さすがともこちゃん。僕だったらどんな句になるかな。
ともこ
鳴かぬなら他のに変えようホトトギス。健太くんは、せっかちで飽き性だからね。

工夫(くふう)の例文

例文
  1. それぞれ工夫を凝らした素敵な作品ばかりです。
  2. 料理法を工夫して短時間でおいしく作る。
  3. 創意と工夫を凝らす。
  4. ごみを減らす工夫をしよう。
  5. 健太くんに勉強をさせるには工夫が必要です。

工夫の文学作品などの用例

  1. ・・・全力を挙げて蚤退治の工夫をしなければならぬ。……「八月×日 俺は・・・ 芥川竜之介馬の脚

  2. ・・・の恐ろしい溝を埋める工夫をしなければならない。お前たちの母上の死・・・ 有島武郎小さき者へ

  3. ・・・もうその時の挨拶まで工夫してるのか。A まあさ。「とうとう飽きた・・・ 石川啄木一利己主義者と友人との対話

「工夫」と「知恵」「改善」「配慮」の違いを解説

工足」と似ている語に「知恵(ちえ)」「改善(かいぜん)」「配慮(はいりょ)」があります。

「工夫」と「知恵」の違いは?

知恵」は、「物事の道理を判断し処理していく心の働き。物事の筋道を立て、計画し、正しく処理していく能力。」という意味です。

知恵」は、正しく処理する能力をいいます。

対して「工夫」は、行動が伴いながら、良い方法や手段を見つけるために思考することをいうので意味が違います。

二字熟語の博士
「工夫」と「知恵」は、どちらも問題を解決するための考え方を表す言葉だけど、使われ方に少し違いがあるんだ。「工夫」は、何かいい方法や手段を見つけ出そうとする時に使われる言葉で、特に新しいアイデアを考えたり、既存のものを改良する時に使われるんだよ。

一方で、「知恵」とは、物事の筋道を立てたり、問題を上手に解決するための心の力のこと。物事を正しく理解して、うまく処理する能力を「知恵」と言うんだよ。

助手ねこ
へぇ〜、そういうことかいな。つまり、「工夫」っていうのは、何かをもっと良くするために、頭をひねって新しいことを思いつくってことやな。例えば、家の中を片付ける時に、収納のアイデアを考えたり、勉強の仕方を工夫するみたいなことかいな。

それに対して、「知恵」は、色んなことをうまくこなすための頭の良さやな。問題があった時に、スマートに解決する力のことか。要するに、「工夫」は良い方法を考えること、「知恵」は問題を上手に解決する力やな。

「工夫」と「改善」の違いは?

改善」は、悪いところを改めてよくすることという意味です。

工夫」は、良い方法や手段を見つけようと。いろいろと考えることをいいます。

対して「改善」は、悪い点をよくすることをいうので意味が違います。

二字熟語の博士
「工夫」と「改善」は似ているけれど、意味にはちょっとした違いがあるんだ。「工夫」というのは、新しい方法や手段を考え出すこと。例えば、もっと早く宿題を終わらせるために新しい勉強法を考えるのが「工夫」だよ。

一方、「改善」とは、何かが悪い状態にあるとき、それを直してよくすることを意味するんだ。たとえば、成績が悪いときに勉強方法を変えて成績を上げるのが「改善」にあたるね。

助手ねこ
ふむふむ、じゃあ「工夫」は、何か新しいアイデアを出して、物事を上手くやるためのことやな。たとえば、勉強で新しい暗記のコツを見つけるのも「工夫」やろ?

そして、「改善」は、何かがうまくいってない時に、それを直して良くすることやな。例えば、テストで点数が悪かったら、勉強方法を変えるとか、そういうのが「改善」ってことか。つまり、「工夫」は新しい方法を考えること、「改善」はダメなところを直して良くすること、そんな感じかな。

「工夫」と「配慮」の違いは?

配慮」は、「心をくばること。心づかい。」という意味です。

工夫」は、良い方法や手段を見つけようと。いろいろと考えることをいいます。

対して「配慮」は、よく考えて心をくばることをいうので意味が違います。

二字熟語の博士
「工夫」と「配慮」は、それぞれ異なる意味を持つ言葉だよ。「工夫」とは、良い方法や手段を見つけるために考えること。例えば、もっと効率よく勉強する方法を考えることが「工夫」にあたるね。

一方で、「配慮」とは、他人の気持ちに気を使うこと、心遣いのことを言うんだ。友達が困っている時に、どうすれば助けられるかを考えるのが「配慮」だよ。

助手ねこ
なるほどな~。「工夫」っていうのは、いろんなことを上手くやるためのアイディアや方法を思いつくことやな。たとえば、部屋の片付け方をもっと楽にする方法を考えたりするのがそれやろ?

それに対して「配慮」は、人の気持ちを考えることやな。友達が悲しんでいる時に、どうやって元気づけようかなって考えるのが「配慮」や。つまり、「工夫」はもっとうまくやる方法を見つけること、「配慮」は人の気持ちを考える心遣いってことやね。