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「矜持」の意味と使い方や例文!「矜持を正す」は誤用?(類義語・語源由来)

矜持の読み方・意味とは?(類義語・語源由来)

意味

【二字熟語】
矜持

「矜恃」とも書く。

【読み方】
きょうじ

「きんじ」と慣用読みする。

【意味】
自分の能力を信じていだく誇り。自負。プライド。

二字熟語の博士
「矜持」というのは、自分の能力や才能に対する信頼や誇りのことを指すんだ。

つまり、自分が持っている能力を自分で評価し、その上で自信を持つことを意味するよ。

助手ねこ
あぁ、なるほどな!それは、自分の力を信じて胸をはって歩けるような、自分を自分で認める気持ちのことやな。

つまり、これは「自分を信じる力」や「自分を大事に思う気持ち」みたいなもんやな。ちょっと「俺、できるぜ!」ってな感じの心の中の声やな。

【語源・由来】
昔の兵士が矛の柄を持って自信を持ったということから。「矜」は「ほこる。自負する。」「持」は「もつ。身につける。」

【類義語】
自負、自任

【対義語】
卑屈、忸怩たる思い

矜持(きょうじ)の解説

カンタン!解説
解説

「矜持」という言葉は、自分の能力や実力を強く信じて誇りを感じること、つまり、自分のプライドや自信のことを指すんだよ。

例えば、「横綱としての矜持」という言葉は、横綱という相撲の最高位に立った選手としての誇りやプライドを示しているんだ。横綱になったからには、その地位や名誉にふさわしい振る舞いや実力を持っていると自負している、という感じかな。

また、「矜持を保つ」とは、自分の誇りやプライドをしっかりと保ち続ける、失わないようにするという意味だよ。反対に、「矜持を傷つけられる」というのは、自分のプライドが傷つけられる、自分の価値を疑われるようなことがあったときに使う言葉だね。

ちなみに、「矜持」っていう言葉は、漢字で「矜恃」とも書くことができるよ。読み方としては「きょうじ」と読むのが普通だけど、時々「きんじ」という慣用的な読み方で使われることもあるんだ。

だから、「矜持」という言葉は、自分の能力や実力、地位などに対する誇りやプライドを強く持っていることを表しているんだね。

矜持(きょうじ)の使い方

健太
今度の空手の大会で優勝したいな。
ともこ
でも優勝候補に勝てた試しがないんでしょう?
健太
ずるして勝てないかな。
ともこ
空手家としての矜持はどこに行ったの?

矜持(きょうじ)の例文

例文
  1. 横綱としての矜持がある。
  2. 長年この仕事をやって来た彼の矜持が許さない。
  3. 教師としての矜持を貫いた。
  4. 創業当時からの味を守り、老舗の矜持を保った。
  5. ここで逃げ腰になることは、自分の矜持が許さない。

矜持の文学作品などの用例

  1. ・・・ば、日蓮のドグマと、矜恃と、ある意味で偏執狂的な態度とは興味津々・・・ 倉田百三学生と先哲

  2. ・・・な、いじらしい愉悦と矜持とを抱いて、余念もなしに碩学の講義を聴い・・・ 幸田露伴観画談

  3. ・・・学の学生であるという矜持が、その不思議の現象の一誘因となって居る・・・ 太宰治古典竜頭蛇尾

「矜持を正す」は誤用?

矜持」を使った語で「矜持を正す」という表現を見かけることがありますが、これは誤用です。

矜持を正す」の「正す」は「正しくする。改めなおす。」という意味なので、「誇りを正しくする」となり意味が不自然です。

これは「襟(えり)を正す(心をひきしめ真面目な態度になる」と混同したことによる間違いと考えられます。

「襟」は「衿」とも書き、「矜」に似ているため、間違える人が多いので気をつけましょう。