【二字熟語】
無視
【読み方】
むし
【意味】
存在価値を認めないこと。また、あるものをないがごとくみなすこと。
【語源・由来】
「無」は「ないがしろにする。なみする。」
「視」は「見なす。そのように扱う。」
【類義語】
黙殺
【対義語】
尊重、警告、注目、挨拶
無視(むし)の使い方
ともこちゃん。信号無視しようよ。間に合わないよ。
健太くん。誰も見ていなくても神様は見ているわよ。
このままじゃ遅刻しちゃうよ。
遅刻するような時間に家を出た私たちが悪いんだから、ちゃんと罰は受けるべきよ。
無視(むし)の例文
- ルールは守るためにあるんだから、無視してはいけない。
- 一般常識を無視して、健太くんは真夜中に電話してくる。
- ともこちゃんが僕を無視する理由が分からなかった。
- この際、誤差は無視して考えて下さい。
- 監督の意図を無視して、自分の思うままに演じた。
「無視」と「シカト」「スルー」の違いは?
「無視」に似ている語に「シカト」「スルー」があります。
「無視」と「シカト」の違いは?
「シカト」は、花札の紅葉の札の鹿がうしろ向きに知らん顔しているように見えることから、相手を無視することをいいます。
なので「無視」と「シカト」は、同じ意味です。
「無視」と「スルー」の違いは?
「スルー」は、英語「through」からで、
①テニスで、ネットが破損し、ボールが網の目を通り抜けて相手方のコートに落ちること。
②複合語の形で用い、通り抜けの、素通しの、の意を表す。
③球技のパスワークで、一人飛ばしてパスをすること。
④そのまま通過すること。
⑤俗に、受け流すこと。何もしないで待っていること。
という意味です。
近年では、「既読スルー」という表現で、メッセージを読んだにもかかわらず返信しないことをいいます。
「既読スルー」は、時に「既読無視」ともいわれるため、「スルー」と「無視」は同義語と考えられがちです。
しかし「無視」は、あるものをないもののようにみなすことをいい、存在価値すら認めないことをいいます。
「無視」には、相手に嫌な思いをさせる意図が含まれます。
対して「スルー」は、「無視」のような意図的な悪意はなく、受け流すこと、何もしないで待つことをいう点が違います。