読み方で悩みやすい漢字の一つに、「思惑」があります。
Q「思惑」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
- 「おもわく」
- 「しわく」
- 「おもわく」と「しわく」両方とも
このページでは、悩みやすい「思惑」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「思惑」の読み方は、「おもわく」?「しわく」?
思惑の正しい読み方は、「おもわく」「しわく」どちらなのでしょうか。どちらも聞いたことがあるかもしれませんね。
「思」の音読みには「シ」があり、訓読みには「おも(う)」「おぼ(しい)」があります。
思惑の読み方としては「おもわく」「しわく」のどちらを使っても間違いではありません。つまり、どちらも正しい読み方ということになります。
正解は、③の「おもわく」と「しわく」の両方です。
ただし、「おもわく」と読む場合と「しわく」と読む場合では、意味が違ってきます。
広辞苑には「思惑(おもわく)」の項目はないものの「思わく」として収録されており、「思惑外(おもわくはず)れ」などの言葉が並び、「しわく」の項目もあります。
一方、新明解国語辞典(第四版)には「おもわく」の項目はありますが、「しわく」はありません。
「思惑」の意味は、「おもわく」と「しわく」で違う!
思惑(おもわく)の意味は「思うこと」「思うところ」「あらかじめ考えていたこと」「意図」「局面の展開についての自己中心的な期待や見込み」です。
「思」には「思う」「考える」「したう」の意味があります。一方、「惑」には「まどう」「まどわす」「まよい」の意味があります。
広辞苑の「思わく」の項目には「(思フのク語法。後世「思惑」の字を当てる)」とあり、本来「惑」を用いていなかったことが記されています。
思惑(おもわく)を用いた例文には「思惑がはずれる」「相場の騰貴を予想して思惑買いをする」があります。
一方、思惑(しわく)は、「(仏教用語で)人がもつ煩悩」を意味します。貪(とん)・瞋(じん)・痴(ち)など、修行によって断ち切るべきものとされます。
思惑(しわく)を用いた例文には「修行で思惑を断ち切る」があります。
【関連記事】
・「思惑」の意味と使い方や例文!「思惑通り」とは?(類義語)
[blogcard url=”https://proverb-encyclopedia.com/two/omowaku/”]
まとめ
- 思惑の読み方は、「おもわく」「しわく」のどちらも正しい。
- 思惑(おもわく)は「思うところ」「あらかじめ考えていた期待や見込み」を意味する。
- 思惑(しわく)は「(仏教で)断ち切るべき煩悩」を意味する。