【二字熟語】
利己
【読み方】
りこ
【意味】
自分一人だけの利益をはかること。
【語源・由来】
「利」は「物事が都合よく運ぶ。好都合であること。」
「己」は「おのれ。自分。」
【類義語】
自利、主我
【対義語】
利他
利己(りこ)の使い方
赤ちゃんポストは、当初批判が多かったね。
邪魔だからと実の子を捨てる利己主義を増長させるものだという意見があったわね。
邪魔だからと暴力を受けて実の親に殺されるのとどちらが不幸だろう。
全ての生まれた子供が、幸せに子供時代を過ごすことができる国になると良いわよね。
利己(りこ)の例文
- ともこちゃんは臆面もない利己主義者だ。
- 君は僕が「愛のある結婚」を主張していたのを覚えているだろう。あれは僕が僕の利己心を満足させたいための主張じゃない。(芥川龍之介、開化の良人)
- 子供に対する母親の愛は最も利己心のない愛である。が、利己心のない愛は必ずしも子供の養育に最も適したものではない。(芥川龍之介、侏儒の言葉)
- 国民の利己主義によって格差は助長していった。
- ほかの人たちはみな、憎しみとか貪欲とか利己心からああいうことをしたのです。なのに私は、卑怯な心からああしたんですもの。(アレクサンドル・デュマ、モンテ・クリスト伯)
「利己的」「利己心」とは?
「利己」を用いた表現に「利己的(りこてき)」「利己心(りこしん)」があります。
「利己的」とは?
「利己的」とは、他人の迷惑を顧みず、自己の利益だけを追求するさまをいいます。
【例文】
- ところが、僕なんぞの今までした事には、犠牲を払うとか、献身的態度に出るとかいうような事が一つもないでしょう。それからというものはあれも利己的だ、これも利己的だと思ったのです。(森鴎外、青年)
- 健太くんの為ではなく、利己的な目的のために動いたに過ぎないから感謝などいらない。
「利己心」とは?
「利己心」とは、自己の利害だけを念頭に置いて、他人の迷惑を考えようとしない心をいいます。
【例文】
- 日本はアメリカ文化に侵食され、奥ゆかしさを忘れ利己心で動く人が増えた。
- 経済の発展は、利己心が大きな原動力になっている。