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「収斂」の意味と使い方や例文!「収束」との違いは?(類義語・対義語)

【二字熟語】
収斂

【読み方】
しゅうれん

【意味】
①縮むこと。引き締まること。また、縮めること。収縮。
②一つにまとまること。また、まとめること。集約。
③租税などを取り立てること。
④生物学で、系統の異なる生物どうしが、近似した形質をもつ方向へと進化する現象。相近。
⑥「収束」の旧称。
(1)数学で、ある値に限りなく近づくこと。⇔発散。
㋐ある無限数列が、ある値にいくらでも近づくこと。
㋑数列の項が、ある値に限りなく近づくこと。
㋒級数の途中までの和が、ある値にいくらでも近い値をとること。
(2)多くの光線が一点に集まること。集束。

【語源・由来】
「収」は「引きしまる。」
「斂」は「引きしまる。」

【類義語】
集束、収縮

【対義語】
拡散

収斂(しゅうれん)の使い方

健太
昨日の火災は、収斂火災だったらしいよ。
ともこ
太陽光が虫眼鏡や鏡によって反射、屈折して一点に集まることで火災を起こすやつね。
健太
昨日のはペットボトルが原因だったらしいよ。
ともこ
怖いわね。

収斂(しゅうれん)の例文

  1. 市民の意見を収斂する。
  2. 血管が収斂する。
  3. 50歳以下の死亡率は0%に収斂している。
  4. この化粧水は、保湿や収斂効果がある。
  5. 物語の終盤、枝葉だと思っていたすべてが一つに収斂していった。

「収斂」と「収束」の違いは?

収斂」に似ている語に「収束(しゅうそく)」があります。

収束」は、
①分裂・混乱していたものが、まとまって収まりがつくこと。また、収まりをつけること。
②数学で、ある値に限りなく近づくこと。収斂 (しゅうれん) 。⇔発散。
㋐ある無限数列が、ある値にいくらでも近づくこと。
㋑数列の項が、ある値に限りなく近づくこと。
㋒級数の途中までの和が、ある値にいくらでも近い値をとること。
③多くの光線が一点に集まること。収斂。集束。
④海洋学で、流線が周囲から一点に向かって集まること。収斂。

という意味です。

科学や数学、海洋学などで使われる「収斂」と「収束」は同じ意味です。

一般に使われる「収斂」も「収束」もまとまるという意味は同じです。

しかし、「収斂」はすべてが一つにまとまるというニュアンスが強いです。

対して「収束」は、ある状況がまとまって収まるというニュアンスが強い点が違います。

また、「収斂」は収縮という意味がありますが、「収束」にその意味はありません。