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「多寡」の意味と使い方や例文!「多寡をくくる」は漢字間違い?(類義語)

【二字熟語】
多寡

【読み方】
たか

【意味】
多いことと少ないこと。多少。

【語源・由来】
「多」は、
①おおいこと。たくさん。
②まさること。満足すべきこと。
「寡」は、
①少ないこと。
②ひとりもの。やもめ。
このことから、「多寡」はおおいこと少ないことという意味です。

【類義語】
多少

多寡(たか)の使い方

健太
父さんの会社は、賄賂の多寡で出世が決まるんだって。
ともこ
そんな会社嫌だわ。
健太
こんな話を聞かされると、社会に出るのが嫌になるよね。
ともこ
自分で起業するしかないわね。

多寡(たか)の例文

  1. 存命中の善行の多寡で地獄行きか天国行きか決まる。
  2. 兵士の多寡で勝敗が決まるわけではなく、戦略が大事だ。
  3. 車両の通行量に多寡があるが、どちらも危険な通学路であることに変わりはない。
  4. 人の価値を収入の多寡で決められたくない。
  5. 点数の多寡で勝敗を決めるゲームです。

「多寡をくくる」は漢字間違い?

たかをくくる」という言葉があります。

「多寡を括る」と漢字表記されることがありますが、これは間違いです。

たかをくくる」は「高を括る」と書き、「低く評価して、大したことはないと見くびる」という意味です。

【例文】

  1. 簡単に済むだろうと高を括っていた。
  2. 核戦争はないなどと高を括っていると取り返しがつかないことになる。

のように使われます。

「高」は収穫・収入・知行・生産物などの、額・数量のことを表します。「石高(こくだか)」「現在高」と同じ「高」です。「括る」は「まとめる」「総括する」「内に入れる」という意味です。

このことから、「この位の量や額だろうと予想してまとめる」という意味になります。

ですから「多寡を括る」では意味が通じなくなってしまいます。

「多寡を括る」は誤用なので使わないよう注意しましょう。