【二字熟語】
幽玄
【読み方】
ゆうげん
【意味】
①奥深く微妙で、容易にはかり知ることのできないこと。あじわい深いこと。
②上品で優しい。優雅。
【語源・由来】
「幽」は「かすか。おくぶかい。ほのか。うすぐらい。」
「玄」は「ふかい。奥深い道理。」
【類義語】
優雅、上品
幽玄(ゆうげん)の使い方
出雲大社に行ってきたんだよ。
いいなあ。聖なるパワーを感じた?
パワーは感じなかったけど、幽玄の美しさに圧倒されたよ。
日本の神話の時代からある神社だから素晴らしいんでしょうね。
幽玄(ゆうげん)の例文
- 床の間の雪舟の枯山水の軸が茶室の静寂さをより幽玄なものにしている。(山崎豊子、華麗なる一族)
- 例えば仏陀の幽玄な哲学は、一切の価値を否定することに於て、逆に価値の最高のものを主張している。(萩原朔太郎、詩の原理)
- 現実世界は幽玄やもののあはれとはかけ離れた残酷なものです。
- その神事は、幻想的かつ幽玄なものだった。
- 人間に分るような浅薄の議論は仕方がないのサ。人間に分らないくらい高尚幽玄の論だから気を静めて聞玉えよ。(幸田露伴、ねじくり博士)
「幽玄の美」とは?
「幽玄」を用いた表現の一つに「幽玄の美(ゆうげんのび)」があります。
「幽玄の美」とは、言葉では言い表すことができない、余情を感じさせる深い趣の美しさをいいます。
【例文】
- 神社で薪能が上演され、幽玄の美に浸った。
- 伝統芸能には、新しいものにはない幽玄の美が垣間見られる。