【二字熟語】
朴訥
「木訥」とも書く。
【読み方】
ぼくとつ
【意味】
質朴で訥弁であること。かざりけがなく、口数が少ないこと。また、そのさま。
【語源・由来】
「朴」は「飾り気がない。」
「訥」は「口ごもって、つっかえながら言う。」
「論語」(子路)より。
【類義語】
純朴、素朴
【対義語】
饒舌、巧言
朴訥(ぼくとつ)の使い方
彼は剛毅朴訥としていて、いかにも昭和の男って感じだよね。
平成にはいないタイプよね。
剛毅朴訥、仁に近しっていうよね。ああいう人は信頼がおけるんだ。
健太くんは口数が多いから、見習った方が良いわよ。
朴訥(ぼくとつ)の例文
- 健太くんは朴訥な青年です。
- 朴訥な演技が人気の俳優です。
- 朴訥な表情からは何も読み取れない。
- 真面目で朴訥とした人柄です。
- 朴訥で飾らない部長は部下に人気がある。
「朴訥」は褒め言葉?
「朴訥」は、「論語」(子路)の「剛毅木訥は仁に近し」から生まれた語です。
「剛毅朴訥」の人を称えていう言葉です。「剛毅」は、意志が強く、たやすく屈しないことをいいます。
「剛毅朴訥」は、無欲で意志が強く、質朴で口数が少ないことは、道徳の理想である仁に近いという意味です。
一昔前の日本では、飾り気がなく、口数が少ない人寡黙な人が理想だと考えられていたので、「朴訥」は褒め言葉として使われました。
しかし、現在では、「朴訥」は、飾りけがない、素朴といった田舎者というニュアンスが強く、けなされていると感じる人が少なくないです。
また、現在では寡黙であることが良しとされる風潮ではないため、褒め言葉と感じない人が多くなりました。
なので、「朴訥」を褒め言葉として使う場合は、褒め言葉として使っていることをしっかりと相手に伝え、誤解を生じないようにする必要があります。
「朴訥な話し方」とは?
「朴訥」を用いた語に「朴訥な話し方」(ぼくとつなはなしかた)」があります。
「朴訥な話し方」とは、話し上手ではないけど一生懸命に話すといったニュアンスで使われます。
【例文】
- 朴訥な話し方で好感が持てる。
- 朴訥な話し方の彼は、信頼できる気がする。
- 健太くんは、朴訥な話し方なのでわかりやすい。