合点の読み方・意味とは?(類義語)
【二字熟語】
合点
【読み方】
がってん
【意味】
①同意すること。うなずくこと。承知。がてん。
②理解すること。納得すること。得心。がてん。
③和歌・連歌・俳諧などを批評して、そのよいと思うものの肩につける「〽」「○」「・」などの印。また、その印をつけること。
④回状などを見終わり了承の意を表すために、自分の名前の肩に印をつけること。
⑤考え。心づもり。所存。
三つ目は「おお、ええやん」と詩や歌に良いと思ったら印をつけること。四つ目は「了承したで」と文書に印をつけること。そして、五つ目は自分の心の中の考えや意向を「合点」として話すこともあるんやな。あらゆる意味で使える便利な言葉やね。
【語源・由来】
元々は、和歌・連歌・俳諧などで、優れた作品に「〽」「○」「・」などの印をつけること。和歌に点をつけることを「点を合ふ」と言い、それを変体漢文で「合点」と書かれて出来た和製漢文。
【類義語】
得心、承服
【対義語】
不服、不平、不可解、後悔
合点(がってん)の解説
「合点」という言葉は、いくつかの意味があって、人が何かに納得したり、理解したりする時に使われることが多いんだよ。
まず、「合点」の一番目の意味は、何かに同意することやうなずくことを指しているんだ。たとえば、友達が「今日のランチ、寿司にしようか?」って提案して、それに賛成する時に「おっと合点」とか言うことができるね。また、「頸 (くび) に力を入れ、しっかり合点しつつ」というのは、しっかりと頭をうなずく、つまり、しっかりと同意する様子を示しているんだ。
二番目の意味は、何かを理解することや納得することだよ。例えば、数学の問題が難しくて、最初はわからなかったけど、先生が説明してくれた後で「あ、これで納得した!」って感じるときに「合点」を使うことができるんだ。「一向に合点がいかない」は、どうしても納得できない、理解できないっていう時に使われる表現だよ。
三番目の意味は、和歌や俳諧などの詩の中で、よいと思ったものにつける特別な印のことを指しているんだ。これは、詩の中で特にいいところを見つけて、それを評価する時に使うんだよ。
四番目の意味は、手紙などを読んで、了承の意味で名前の横に印をつけること。これは、手紙や文書を読んだ後で、内容を確認して了承したことを示すための行為だよ。
五番目の意味は、自分の考えや心の中での意志を指すんだ。「ただ今より真人間になって孝行尽くす合点なれども」〈浄・油地獄〉というのは、これから真の人間として、親孝行を尽くすという強い決意や考えを持っていることを示しているんだ。
だから、「合点」という言葉は、同意したり、理解したりすることを中心に、いくつかの意味があり、それぞれの文脈で使われることが多いんだね。
合点(がってん)の使い方
合点(がってん)の例文
- よし来た、合点だ。
- 合点が行く。
- その話には合点が行かない。
- その話だったと、健太くんはようやく合点する。
- おっと合点承知の助。
合点の文学作品などの用例
「合点」と「承知」「納得」「得心」の違いを解説
「合点」に似ている語に「承知(しょうち)」「納得(なっとく)」「得心(とくしん)」があります。
「合点」と「承知」の違いは?
「承知」は、
①事情などを知ること。また、知っていること。わかっていること。
②依頼・要求などを聞き入れること。承諾。
③相手の事情などを理解して許すこと。多く下に打消しの語を伴って用いる。
という意味です。
「合点」と「承知」は、他人の考えなどを理解し、同意することという意味が同じです。
しかし「承知」には、相手の事情などを理解して許すという意味がありますが、「合点」に許すという意味はありません。
一方で、「承知」は、事情や情報を知っていること、または相手の依頼や要求を受け入れることを示すんだ。
一方の「承知」は、「分かったで!」や「了解や!」みたいに、何かを知ってることや、認めてることを示すんやな。あるいは、人から頼まれたことをOKする時にも使うんやろ。ん~、確かに似てるけど、ちょいとニュアンスがちゃうな。
「合点」と「納得」の違いは?
「納得」は、他人の考えや行動などを十分に理解して得心することという意味です。
「合点」も「納得」も、他人の考えなどを理解して、心から受け入れることをいいます。
「合点がいかない」「納得がいかない」のように、ほぼ同じ意味で使われますが、「納得」の方が、一般的に日常会話で使われます。
一方、「納得」はもっとシンプルで、他人の考えや行動などを十分に理解して心から納得することを意味するんだ。
でも、「納得」は、それよりはっきりしてて、「あぁ、分かった、それならいいわ」とか「そういうことなら納得するわ」という感じで使うんやな。ちょっとニュアンス違うけど、両方とも何かを理解するときに関連してるんやな。
「合点」と「得心」の違いは?
「得心」は、「よくわかって承知すること。納得すること。」という意味です。
「合点」も「得心」も、他人の考えなどを理解して、心から受け入れることをいいます。
ほぼ同じ意味で使いますが、「合点」は「納得」よりも、より確かに心の中で理解したときに使うことが多いです。
一方、「得心」はもっとシンプルで、何かをよく理解して納得することだけを指すんだ。
でも、「得心」は、「あ、これで分かった!」って完全に理解したり、何かを納得した時だけに使うんやな。ちょっと似てるけど、使い方にちょっと違いがあるんやな。
三つ目は、和歌や俳諧などの詩に「良い」という印をつけること。四つ目は、文書や回状に自分が了承した意味で印をつけること。五つ目は、考えや心づもりを指すんだよ。