【二字熟語】
如実
【読み方】
にょじつ
【意味】
①現実のままであること。事実のとおりであること。
②仏語。
㋐教えの真実や道理にかなっていること。
㋑真如 (しんにょ) 。
【語源・由来】
「如」は「そのとおり。そのまま。…のごとく。」
「実」は「そらごとでない。本当。本当の事柄。」
【類義語】
実際
【対義語】
曖昧、漠然、あやふや、不正確
如実(にょじつ)の使い方
今日の講演会は聞いていてつらかったね。
そうね。彼女の体験談は貧困の悲惨さを如実に物語っていたわね。
彼女のような人間を一人でも減らす世の中にしたいよね。
そうね。この国の未来を担う人間として努力したいわよね。
如実(にょじつ)の例文
- 事件の真相を如実に物語る証拠の数々。
- 焼失面積の広さが山火事の猛威を如実に示している。
- その写真は公害の恐ろしさを如実に示している。
- 遺跡はその町のかつての繁栄を如実に物語っている。
- 戦後の混乱が如実に書かれている。
「如実」と「顕著」「忠実」の違いは?
「如実」に似ている語に「顕著」や「忠実」があります。
「如実」と「顕著」の違いは?
「顕著」は
際立って目につくさま。だれの目にも明らかなほどはっきりあらわれているさま。(例:顕著な業績。徴候が顕著に現れる。)
という意味です。
「如実」は事実のままという意味で使われ、「顕著」は際立って目につくさまをいうので意味が異なります。
「如実」と「忠実」の違いは?
「忠実」は
①まごころをこめてよくつとめること。また、そのさま。(例:職務に忠実な人。忠実な臣下。忠実に任務を遂行する。)
②内容をごまかしたり省略したりせずそのままに示すこと。また、そのさま。(例:原文に忠実な翻訳。史実に忠実に再現する。)
という意味です。
「如実」も「忠実」も「ありのまま、そのまま」という意味があります。
しかし、「忠実」には「誰かに示す」というニュアンスが含まれるので、誰かに伝えたいときは「忠実」が使われ、「如実」は使われません。
また「忠実」は、「真心をこめてつとめること」という意味を含みますが、「如実」にはこの意味はありません。