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「矢先」の意味と使い方や例文!誤用に注意!(語源由来・類義語)

【二字熟語】
矢先

【読み方】
やさき

【意味】
①矢の矢端。やじり。
②矢の飛んでくる前面。矢おもて。
③事のまさに始まろうとするとき。またはその直後。とたん。
④ねらう目あて。ねらい。

【語源・由来】
矢の先。

【類義語】
折も折

矢先(やさき)の使い方

ともこ
健太くん、時間厳守よ。
健太
ごめんなさい。家を出ようとした矢先、激しい腹痛に襲われたんだ。
ともこ
大丈夫だった?
健太
トイレに30分ほどこもっていたらすっきりしたよ。

矢先(やさき)の例文

  1. 出かけようとした矢先の出来事だった。
  2. 人生を楽しんでいた矢先に急死した。
  3. 対策を講じた矢先、事故が起こった。
  4. 外出しようとした矢先に電話がかかってきた。
  5. 転職を考え始めた矢先に、とても良い条件の話が舞い込んだ。

誤用に注意!

矢先」は、「出かけようとした矢先に来客があった。」というように「物事が始まろうとする、ちょうどその時。」という意味です。

しかし、「矢先」は「注意していた矢先に、すでに生徒が問題を起こしていた。」というように、「 ~よりも以前に。」という意味で誤って使われることがあります。誤用なので注意しましょう。

また、最近では「豪邸を新築した矢先の火災」というように、「直後」という意味で使われるようになりました。「広辞苑」など一部の辞書では許容されていますが、誤用とする辞書もあります。

直後」という意味で「矢先」を使う場合は、「矢先」ではなく「直後」とした方が無難でしょう。
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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



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