【二字熟語】
分断
【読み方】
ぶんだん
【意味】
まとまりあるものを断ち切って別れ別れにすること。
【語源・由来】
「分」は「全体をいくつかにわける。別にする。別々になる。」
「断」は「たつ。たちきる。たえる。なくなる。」
【類義語】
遮断、分割、不通、寸断
【対義語】
統合
分断(ぶんだん)の使い方
朝鮮半島は南北に分断されているのよね。
そうなんだよ。米ソの冷戦の影響を受けて分断されてそのままなんだよ。
冷戦は終わったのに、冷戦の負の遺産がまだ残っているのね。
平和が一番だよね。
分断(ぶんだん)の例文
- 敵の分断を図る。
- ベルリンの壁によってドイツは東西に分断されていた。
- 落石事故のせいで道路が分断された。
- 敵の補給路を分断する。
- 道路建設によって敷地が分断された。
「分断」と「分裂」「切断」との違いは?
「分断」と似ている語に「分裂(ぶんれつ)」「切断(せつだん)」があります。
「分断」と「分裂」の違いは?
「分裂」は、
①一つのまとまりが、いくつかのものに分かれること。
②生物の一個体が二つ以上の個体に分かれて増殖する無性生殖の方法。
という意味です。
「分裂」は、「意見が分裂する」「細胞分裂」のように、もともと一つだったものが、いくつかに分かれて別々になることをいいます。
対して「分断」は、「地震で鉄道が分断される」のように、一つにつながっているものを、ばらばらに断ち切ることをいいます。
朝鮮、ドイツ、ベトナムは、冷戦の影響で「分裂国家」または「分断国家」と呼ばれました。
「分裂国家」も「分断国家」も同じような意味ですが、「分断国家」の方が、一民族がその意志に反して外力によりバラバラに断ち切られたというニュアンスがあります。
「分断」と「切断」の違いは?
「切断」は、「截断」とも書き、「物をたちきること。切り離すこと。」という意味です。
「分断」も「切断」も、物を断ち切ることという意味です。
「分断」は、ひとまとまりのものを分かれ分かれに断ち切ることをいい、主に、組織や国などに使われます。
対して「切断」は、「電線を切断する」のように、ひと続きのものを断ち切ることをいい、「分断」よりも幅広いものに対して使われます。