蛇足(だそく)の意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
蛇足
【読み方】
だそく
【意味】
あっても益のない余計な物事。あっても無駄になるもの。蛇をえがいて足を添える。じゃそく。
他人のすぐれた仕事や発言の上に、自分が何か付け足すときの謙称としても使われます。
「蛇足」の意味を簡単に説明すると、不要なものや余分なもの、つまり必要ないものや何の利益にもならないものを指すよ。
例えば、すでに十分な情報があるのにさらに追加情報を与えることや、必要以上に多くのものを持つことなどを「蛇足」と呼ぶこともあるんだよ。
【類義語】
画蛇添足、夏炉冬扇
【対義語】
不可欠、必須
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蛇足(だそく)の故事
【故事】
「戦国策・斉」より出典。中国の楚(そ)の国で、祠(ほこら)の司祭者が召使に大杯に盛った酒を振る舞った。しかし、召使たちはみんなで飲むには酒が足りないので、地面に蛇の絵を描き、早く描き上げた者が酒を飲もうと提案し、さっそく蛇の絵を描き始めた。最初に蛇を描き終えた者が、酒を引き寄せながら、自分の早さを自慢するために、ついでに足まで描けるぞと描いているうちに、もう一人の者が蛇を描き終えて杯を奪い取った。「蛇に足はない。だから、酒を飲む権利は私にある。」そう言って、その酒を飲んでしまった。
故事を簡単に説明!
昔々、ある国に何人かの人々が集まって、1つの酒の入った壷をもらったんだ。その酒をみんなで分けて飲むと少しずつしか飲めないから、早く蛇の絵を描いた人がその酒を全部飲むことにしたよ。
最初に蛇の絵を描いた人は、時間が余ってしまったから、本当の蛇にはない足を描いて足してしまったんだ。それでみんなから「その絵は蛇の絵じゃない」と言われ、せっかく描いた絵が認められず、2番目に描いた人に酒を取られてしまったんだ。
だから、「蛇足」は「余計なもの」や「必要ないもの」を指すようになったんだよ。
蛇足(だそく)の使い方
健太くん。映画はおもしろかった?
まあまあだったよ。エンドロールの後のあの描写は蛇足だったなあ。
見に行く価値はあると思う?
時間の無駄になるかもしれないね。
蛇足(だそく)の例文
- 何の文句一つも抜いてはならない。また如何なる文句を加えても蛇足になるような完全した表現である。(菊池寛、志賀直哉氏の作品)
- それからのことは御承知の如くであります。蛇足として、すべては身に定った運命であると再び申し添えておきましょう。(坂口安吾、明治開化 安吾捕物)
- 蛇足ながら、二、三説明を加えておきたいんだが。
- あの一言は蛇足だったといまさらながら後悔する。
- 文末の三行を蛇足として削除した。