遠慮の読み方・意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
遠慮
【読み方】
えんりょ
【意味】
①人に対して、言葉や行動を慎み控えること。
②辞退すること。また、ある場所から引き下がること。
③遠い将来のことを思慮に入れて、考えをめぐらすこと。遠謀。
④江戸時代、武士や僧に科した刑罰の一。軽い謹慎刑で、自宅での籠居 (ろうきょ) を命じたもの。夜間のひそかな外出は黙認された。
そして、江戸時代には武士や僧に科せられる軽い謹慎刑のことも指すんやな。色々な意味があるけど、大体は「自分を抑える」っていう共通のイメージがあるみたいやな。
【語源・由来】
「遠」は「とおざける。」
「慮」は「おもんぱかる。思いめぐらす。考える。」
【類義語】
謙虚、過小、自粛
【対義語】
図々しい、自儘、後悔、豪語、辛辣、毒舌、強引
遠慮(えんりょ)の解説
「遠慮」っていう言葉はいくつかの意味があるんだよ。
最初の意味はね、他人に対して自分の言葉や行動を控える、つまり慎むことなんだ。たとえば、友達が自分にお菓子をくれるときに、「遠慮なくいただきます」って言うことがあるよね。それは、自分が友達からお菓子をもらうことに対して、あまり遠慮しないで自由に食べるよ、っていう意味だよ。
二つ目の意味は、何かを断ること、または、どこかから引き下がることを表すんだ。例えば、「せっかくですが出席を遠慮します」って言うときは、パーティーなどに行くのを断っているんだよ。
三つ目の意味は、遠い未来のことを考えることを表すよ。これは「深謀遠慮」なんて言葉にも使われるよ。これは、先のことをしっかり考えて、計画を立てるという意味だよ。
最後の意味は、江戸時代に武士や僧に科された軽い刑罰のことを指すんだ。「籠居」っていうのは、自宅で外出せずに過ごすことを命じられる刑罰のことなんだよ。
だから、「遠慮」っていう言葉は、文脈によって色々な意味があることを覚えておこうね。
遠慮(えんりょ)の使い方
遠慮(えんりょ)の例文
- 遠慮なく健太くんの部屋に上がり込む。
- 君はこの場を遠慮するべきだ。
- 年頭のあいさつを遠慮する。
- 喫煙はご遠慮ください。
- 招待を遠慮する。
遠慮の文学作品などの用例
「遠慮」と「自粛」「忌憚」「辞退」の違いを解説
「遠慮」に似ている語に「自粛(じしゅく)」「忌憚(きたん)」「辞退(じたい)」があります。
「遠慮」と「自粛」の違いは?
「自粛」は、自分から進んで、行いや態度を慎むことという意味です。
「遠慮」も「自粛」も、さし控えるという意味が同じです。
しかし、「遠慮」には、「辞退すること。ある場所から引き下がること。」「遠い将来のことを思慮に入れて、考えをめぐらすこと。」「江戸時代、武士や僧に科した刑罰の一。軽い謹慎刑で、自宅での籠居 (ろうきょ) を命じたもの。夜間のひそかな外出は黙認された。」という意味がある点が「自粛」とは違います。
一方、「自粛」は、自分自身から進んで行動や態度を慎むことを指すんだ。これは主に自分自身の行動や態度に関連して使われるんだよ。
対して、「自粛」は自分から進んで、自分の行動を慎むことやな。他人に対する気遣いではなく、自分自身の行動について自分で気をつけることを言うんやな。ああ、なるほどな、違いがわかったで。
「遠慮」と「忌憚」の違いは?
「忌憚」は、
①いみはばかること。きらいいやがること。
②遠慮すること。多く、否定の語を伴って用いられる。
という意味です。
「忌憚」は、「忌憚のないご意見をお聞かせください」のように、否定の語を伴って「遠慮」と同じ意味で使います。
しかし「忌憚」は、「きらいいやがる」という意味がありますが、「遠慮」にその意味はありません。
その一方、「忌憚」は、何かを避けたい、いやだと思うときに使う表現だよ。
一方、「忌憚」はもっと感情的な感じで、なんかいやな感じやから避けたいと思うことを言うんやな。それぞれ微妙にニュアンスが違うんやね
「遠慮」と「辞退」の違いは?
「辞退」は、
勧められたことを遠慮して断ること。また、自分の既得の地位・権利などを遠慮して放棄すること。
という意味です。
「遠慮」は、自分が行動するのを控えたり、やめたりすることをいいます。
対して「辞退」は、「遠慮」して断ることをいいます。
一方、「辞退」は、誰かからの勧めや提案を控えめに断ること、または自分がもっている地位や権利を自分から放棄することを指すんだ。
それに対して、「辞退」は誰かからのお誘いや提案を遠慮して断ることや、自分の地位や権利を自分から手放すことやな。なるほど、微妙な違いやけど、ちゃんと違うんやな。
さらに、遠くの将来のことを深く考えることも遠慮という。そして、江戸時代には武士や僧に科された軽い刑罰のことも遠慮と呼ばれていたんだよ。