幻想の読み方・意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
幻想
【読み方】
げんそう
【意味】
現実にはないことをあるかのように心に思い描くこと。また、そのような想念。
夢を見てるみたいに、現実じゃないことを、あたかも現実みたいに感じたりするんやね。これは、想像力が豊かやったり、夢を持ってる人によくあることやな。
【語源・由来】
「幻」は「まぼろし。」
「想」は「心に思い浮かべる。おもう。おもい。考え。」
【類義語】
幻影 、幻象、幻、イリュージョン
【対義語】
現存、実存、幻滅、現実
幻想(げんそう)の解説
「幻想」という言葉はね、実際には存在しないけど、心の中でリアルに感じたり、本当にあるみたいに想像することを言うんだよ。
たとえばね、「幻想を抱く」っていう時は、現実にはないけれども、自分の心の中で強く信じたり、期待したりすることを表しているんだ。この表現は、人が自分の願望や理想を心の中で描くこと、または実現不可能な夢や希望を抱くことを指しているんだ。
また、「戦争のない未来を幻想する」という言葉はね、現実にはまだ戦争や争いがあるけれど、自分の心の中で平和な世界、つまり戦争が一切ない未来を明るく想像することを意味しているんだよ。理想的な世界を心に描き、そのような世界が本当に存在するかのように信じ込むことを表しているんだ。
だから、「幻想」という言葉は、現実にはないけれども、人が心の中でリアルに思い描くことができる想像上のことや状況を指しているんだね。
幻想(げんそう)の使い方
幻想(げんそう)の例文
- 健太くんは女の子に幻想を抱いている。
- 自分の能力に幻想など抱いていない。
- ともこちゃんは、この職業に幻想を抱いていた。
- その映画は幻想的な雰囲気に満ちている。
- 僕は幻想は抱かない。
幻想の文学作品などの用例
-
・・・詩や、空想や、幻想を、冷笑する人々は、自分等の精神が、物質的文明・・・ 小川未明「『小さな草と太陽』序」
「幻想」と「空想」「妄想」の違いを解説
「幻想」に似ている語に「空想(くうそう)」「妄想(もうそう)」があります。
「幻想」と「空想」の違いは?
「空想」は、現実にはあり得ないような事柄を想像することをいいます。
「幻想」も「空想」も、現実にはないことを思い浮かべることをいいます。
しかし「空想」は、頭の中であれこれと思い描くことをいいます。
対して「幻想」は、現実にあるかのように頭の中で思い浮かべることをいう点が違います。
それに対して、「空想」は、もっと自由で、現実離れした想像のこと。現実の制約を受けずに、思いつくままに物事を考えることなんだ。
一方で、「空想」はもうちょっと気楽に、空を飛んでみたいとか、未来の世界を旅するみたいな、現実ではなかなかあり得へんことを楽しむ想像のことやね。つまり、どっちも現実じゃないことを考えるんやけど、「幻想」はちょっとその場にいるみたいな感覚で、「空想」はもっと自由に何でも想像するってわけやな。
「幻想」と「妄想」の違いは?
「妄想」は、
①根拠もなくあれこれと想像すること。また、その想像。
②仏語。とらわれの心によって、真実でないものを真実であると誤って考えること。また、その誤った考え。妄念。邪念。
③根拠のないありえない内容であるにもかかわらず確信をもち、事実や論理によって訂正することができない主観的な信念。現実検討能力の障害による精神病の症状として生じるが、気分障害や薬物中毒等でもみられる。内容により誇大妄想・被害妄想などがある。
という意味です。
「幻想」は、現実にあるかのように頭の中で思い浮かべることをいいます。
「幻想を抱く」というように、こうあってほしいという期待を込めた気持ちをいいます。
対して「妄想」は、「被害妄想」「誇大妄想」のように、根拠のないことを事実であるかのように確信してしまうことをいいます。
なので期待を意味する「幻想」とは意味が違います。
一方で、「妄想」とは、根拠のない想像をあれこれとすること。特に、現実を歪めて認識し、その誤った信念を修正することが難しい状態を指すんだよ。
でも、「妄想」はちょっと違ってて、根拠がないのに「これはホンマや!」ってガチで信じ込んで、誰が何を言おうと耳を貸さへんってことやな。たとえば、自分が超能力者やとか、誰かが自分をずっと見てるとか、そういうのをガチで信じて疑わない状態や。まあ、言うたら、「幻想」はポジティブな想像って感じやけど、「妄想」は現実感がズレてる信念ってことやな。
つまり、現実にはないけれど、自分の想像の中で描かれる想念のことなんだ。