【二字熟語】
悲願
【読み方】
ひがん
【意味】
①仏・菩薩(ぼさつ)がその大慈悲心から発する誓願。阿弥陀仏の四十八願。薬師如来の十二願などの類。
②悲壮な願い。是非とも達成しようと心から念じている願望。
【語源・由来】
「悲願」は、元々は仏教用語で仏・菩薩の「大慈悲心」のこと。仏・菩薩が慈悲の心から衆生(しゅじょう)を救おうとして立てた誓願のことをいった。これが転じて、是非とも達成しようと心から念じている願望という意味になった。
【類義語】
念願、熱望、渇望、切望、宿願
悲願(ひがん)の使い方
やっと学校のトイレが洋式に変わるね。
長年の悲願が達成されたわね。
令和の時代に和式トイレしかないなんてひどい学校だったよね。
足腰を鍛えるためにという教育委員会の考えだったみたいよ。
悲願(ひがん)の例文
- 健太くんは、お父さんの悲願をかなえてやりたいと思っている。
- 住民の悲願だった道路が開通した。
- 悲願の初優勝を果たした。
- 悲願の政権の座についた。
- 試合に敗れ悲願はならなかった。
「悲願」と「念願」の違いは?
「悲願」に似た意味の言葉に「念願」があります。
「悲願」「念願」ともに「願うこと」を意味しますが、「念願」は「おもいねがうこと。心にかけてねがうこと。」という意味です。願いが叶ったらいいなとその実現を常に心の中で願っていることをいいます。願いが叶ったらうれしいが、かなわなくても困らないというニュアンスです。
例「少年の念願がかなった。」
「悲願」は是非ともかなえたい、かなわないと困るというようなニュアンスを含みます。
例「全国制覇の悲願を達成する。」
「悲願」と「念願」は、叶えたいという思いの程度の差に違いがあると言えます。