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「隠居」の意味と使い方や例文!「楽隠居」とは?(類義語・対義語)

隠居の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
隠居

【読み方】
いんきょ

【意味】
①官職・家業などから離れて、静かに暮らすこと。また、その人。民法旧規定では、戸主が生前に家督を相続人に譲ることをいう。
②俗世を離れて、山野に隠れ住むこと。また、その人。
③江戸時代の刑罰の一。公家・武家で、不行跡などを理由に当主の地位を退かせ、俸禄をその子孫に譲渡させた。

二字熟語の博士
「隠居」という言葉は、いくつかの意味があるんだよ。

一つ目は、官職や家業から手を引いて、静かに暮らすこと、またはそのような生活を送っている人を指すんだ。法律の古い規定では、家の主が生きている間に家督を相続人に譲ることも「隠居」と言ったんだよ。

二つ目は、世間から離れて、山や田舎で静かに暮らすこと、またはそのような生活を選んだ人のことを言うよ。

三つ目は、江戸時代の刑罰の一つで、公家や武家で、何か悪い行いをしたという理由で、当主がその地位を退くことを強いられ、その収入を子孫に譲渡させることを指すんだ。

助手ねこ
なるほどな。つまり、「隠居」はいくつかの意味があるんやな。

一つ目は、もう公の仕事や家業から手を引いて、のんびりと生活してることや、その人のことを指すんやな。また、家の主がまだ生きてるうちに家督を子供に渡すことも「隠居」と言うんやな。

二つ目は、都会の騒音から離れて、山や田舎でゆったりと生活することや、そんな生活を選んだ人のことを言うんやな。

三つ目は、江戸時代の罰として使われたんやな。公家や武家の主が何か悪いことをしたら、その地位を引退させて、お金や財産を子や孫に渡させることをいうんやな。

【語源・由来】
「隠」は「表面・世間からかくれる。」
「居」は「腰を落ち着けて住む。住む所。」

【類義語】
隠棲、隠遁、隠者

【対義語】
現役

隠居(いんきょ)の解説

カンタン!解説
解説

「隠居」っていう言葉はね、主に三つの意味があるんだよ。

1つ目の意味は、仕事や家業から引退して、ゆっくりと静かな生活を送ることを指すんだ。また、そうやって引退して静かに暮らしている人のことも「隠居」と言うよ。例えば、「社長のポストを譲って隠居する」っていう時、それは社長が自分の職を引退して、後継者にバトンタッチすることを意味しているんだ。「御隠居さん」は、引退して静かに暮らしている人、特に年配の人を尊敬の意を込めて呼ぶ時に使うんだ。

2つ目の意味は、世間から離れて、山や田舎でひっそりと生活すること、またはそうして生活する人を指すよ。この場合の「隠居」は、都会の騒がしさから逃れて、自然の中で平穏な生活を送る人を表しているんだ。

そして3つ目の意味は、江戸時代の特別な刑罰の一つを指すんだ。これは公家や武家で、何か問題行動をしたときに、その当主を引退させて、彼の地位と俸禄(給料)を彼の子孫に譲渡させるものだったんだ。

だから、「隠居」っていう言葉は状況や文脈によって、引退して静かに暮らす人、山や田舎で生活する人、または江戸時代の特定の刑罰を指すことがあるんだよ。

隠居(いんきょ)の使い方

ともこ
健太くん。誰と話をしていたの?
健太
タバコ屋のご隠居さんだよ。
ともこ
隠居さんと呼ばれるような年齢に見えないわね。
健太
あれで70近いんだよ。

隠居(いんきょ)の例文

例文
  1. 故郷に帰って隠居するつもりだ。
  2. 早く隠居してのんびりしたい。
  3. 跡取り息子が不甲斐ないため、安心して隠居できない。
  4. この喫茶店は、町内のご隠居さんの集まる場になっている。
  5. 家督を息子に譲って隠居した。

隠居の文学作品などの用例

  1. ・・・「御隠居様。旦那様がちょいと御店へ、いらして下さいっておっしゃっ・・・ 芥川竜之介お律と子等と

  2. ・・・母に当る、その切髪の隠居の心配と云うものは、一通りや二通りではあ・・・ 芥川竜之介黒衣聖母

  3. ・・・修理を押込め隠居にして、板倉一族の中から養子をむかえようと云うの・・・ 芥川竜之介忠義

「楽隠居」とは?

隠居」を用いた語の一つに「楽隠居」があります。

楽隠居」は、家督を子に譲って安楽に世を送る隠居のことをいいます。

二字熟語の博士
「楽隠居」という言葉は、自分の持っていた地位や役職を子供に譲り、あとはのんびりと生活を楽しむ人のことを指すんだよ。
助手ねこ
なるほどな。つまり、「ボスの座を子どもに譲って、自分はもうゆっくりと生活を楽しむ」ってことか。

子どもに任せて自分は趣味に没頭したり、旅行したり、のんびりと過ごすわけやな。なかなかええ生活やな、それは。

【例文】

  1. 跡目を譲って楽隠居する。
  2. 楽隠居の身です。