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「逸脱」の意味と使い方や例文!褒め言葉で用いるのは誤用?(類義語・対義語)

逸脱の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
逸脱

【読み方】
いつだつ

【意味】
本筋からそれはずれること。また、そらしはずすこと。

二字熟語の博士
「逸脱」という言葉は、「本筋や決められた枠から外れること」を意味するんだよ。

つまり、ある規則や予定、ルールなどからそれてしまう、普通とは違う方向に進んでしまうことを指すんだ。

助手ねこ
なるほどな。それはつまり、「定まったルールや予定からはずれること」って意味やな。

つまり、「これがルールやで!」って決められた範囲から、ちょっとズレてしまうことやな。

【語源・由来】
「逸」は「それる。はずれる。わがまま。みだら。」「脱」は「はずれる。」という意味。このことから「逸脱」は「そらしはずすこと」という意味。

【類義語】
逸れる、脇道、脱線、変針

【対義語】
遵守

逸脱(いつだつ)の解説

カンタン!解説
解説

「逸脱」っていう言葉はね、本来の目的や規則、ルールから外れてしまう、それを越えてしまうことを表すんだよ。

例えば、「任務を逸脱する行為」という表現では、「逸脱」は自分がやるべき任務から逸れて、違うことをしてしまう行為を意味しているんだ。

つまり、ちゃんと決められたことをやるべきなのに、それをやらずに別のことをやってしまう、またはちゃんと道筋をたどるべきなのにそれから外れてしまう、そんな時に使う言葉なんだよ。

逸脱(いつだつ)の使い方

健太
兄さんがスピード違反で捕まったんだ。
ともこ
世間の常識から逸脱したスピードで走っていたら罰せられるわよ。
健太
スピード狂なんだよね。
ともこ
富士スピードウェイにいけばいいのよ、

逸脱(いつだつ)の例文

例文
  1. 極端な逸脱が起こる。
  2. 本来の目的から逸脱する。
  3. リストに逸脱があることを発見した。
  4. 天候不良のせいで軌道から逸脱した。
  5. 法を逸脱した行為だ。

逸脱の文学作品などの用例

  1. ・・・中央委員会から左翼的逸脱の危険を、警告されたのであった。このとき・・・ 宮本百合子あとがき(『宮本百合子選集』第十巻)

  2. ・・・的な威風に満たず時に逸脱しその逸脱の本質は「元の枝へ」と「仮装人・・・ 宮本百合子あられ笹

  3. ・・・せられている課題から逸脱したものであるならば、「移民」の書かれる・・・ 宮本百合子一連の非プロレタリア的作品

「逸脱」を褒め言葉で用いるのは誤用?

逸脱」は「本筋からそれはずれること」を意味し、「本文を逸脱した行為」のように悪い意味で用います。

なので、「逸脱」を褒め言葉として用いた文を見かけることがありますが誤用です。

誤用の例としては「常識から逸脱して素晴らしい(常識の枠から外れるほど素晴らしい)」というような使い方です。

これは「秀逸(他にぬきんでて、ひいですぐれること。また、そのもの。)」との混同ではないかと考えられます。

逸脱」と「秀逸」は意味が違っていますので、誤用とならないよう区別して使いましょう。
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