陽炎の読み方・意味とは?(類義語)
【二字熟語】
陽炎
【読み方】
かげろう
【意味】
春の天気のよい穏やかな日に、地面から炎のような揺らめきが立ちのぼる現象。強い日射で地面が熱せられて不規則な上昇気流を生じ、密度の異なる空気が入りまじるため、通過する光が不規則に屈折して起こる。かぎろい。糸遊 (いとゆう) 。
地面が熱くなって、そこから上がってくる熱い空気と、周りの空気が混ざって、なんかオバケみたいに見えるやつやね。なるほどな、これは面白い現象やな。
【語源・由来】
現代は「陽炎」と書くが、古来の用字は「野馬」。
【類義語】
かぎろい、ようえん、遊糸、糸遊、野馬、摩利支天、シュリーレン現象、蜃気楼、逃げ水、地鏡
陽炎(かげろう)の解説
「陽炎」という言葉は、夏の暑い日などに地面から立ち上る揺らぐ光の現象を指しているんだよ。
具体的に説明すると、「陽炎」は特に春の天気が良くて暖かい日に見られることが多いんだ。この時、地面は太陽の強い光によって熱せられ、地面近くの空気が暖かくなって上昇を始める。その上昇する空気(上昇気流)は、密度が異なる冷たい空気と混ざり合うことになるんだよ。
そして、この密度が異なる空気の中を光が通るとき、光は不規則に曲がったり屈折したりすることになるんだ。この屈折の結果、地面から炎のように見える揺らぎが生まれる。それが「陽炎」なんだね。
この「陽炎」は、他に「かぎろい」や「糸遊(いとゆう)」とも言われることがあるよ。《季 春》「丈六に陽炎高し石の上/芭蕉」は、春の季節感や、陽炎の美しさや独特の雰囲気を表現しているんだ。
つまり、「陽炎」とは、太陽の光と地面の温度、そして空気の密度の違いによって起こる美しい自然現象を指す言葉なんだよ。
陽炎(かげろう)の使い方
陽炎(かげろう)の例文
- 陽炎が立っている。
- 陽炎を見るだけで暑く感じる。
- 陽炎は、科学で解明されるまで、魔法のように思われていました。
- 陽炎が揺らめいている。
- 陽炎は幻ではないので写真に写る
陽炎の文学作品などの用例
「陽炎」と「蜃気楼」の違いを解説
「陽炎」に似ている語に「蜃気楼(しんきろう)」があります。
「蜃気楼」は、蜃(大ハマグリ)が気を吐いて楼閣を描くと考えられたところから「蜃気楼」と書きます。
「蜃気楼」の意味は、
大気の下層に温度などの密度差があるとき、光の異常屈折により、地上の物体が浮き上がって見えたり、逆さまに見えたり、遠くの物体が近くに見えたりする現象。海上や砂漠で起こる。日本では富山湾で見られる。海市 (かいし) 。
という意味です。
「陽炎」も「蜃気楼」も、光の屈折による現象をいいます。
しかし「蜃気楼」は、本来そこには無い物が見える現象をいいます。
対して「陽炎」は、地面が炎のように揺らめいて見える現象をいうので意味が違います。
一方で「蜃気楼」は、大気の密度差によって光が異常に屈折し、遠くの物体が近くに見えたり、物体が逆さに見えたりする現象を指すよ。特に海や砂漠でよく観察される現象だね。名前の由来は、昔の人々が大ハマグリが気を吐いて建物のようなものを作り出すと考えたことからきているんだよ。
「蜃気楼」は、遠くのものが近くに見えたり、逆さに見えたりする現象や。特に海や砂漠でよく見られるんやって。昔の人は、ハマグリが気を吐き出して、建物みたいなものを作り出すと思ってたから、そんな名前になったんやな。面白い話やな!
この現象は、太陽の強い光で地面が温められて、不規則に空気が上昇することで起こるんだ。そして、その空気が異なる密度を持つ空気と混ざり合うことで、光が不規則に曲がることによって生じる現象なんだ。