彼方の読み方・意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
彼方
【読み方】
かなた
【意味】
①話し手・聞き手の両者から遠くはなれた方向や場所。あちらのほう。あっち。また、現在から遠く離れた過去・未来を示す。
②ある物に隔てられて見えない場所・側などをさす。向こうがわ。
で、二つ目は、たとえば壁の向こうとか、川の向こうとか、隠れて見えへんところを言うんやな。なるほどな、これは面白いわ。
【語源・由来】
遠称の指示代名詞。
【類義語】
むこう
【対義語】
此方
彼方(かなた)の解説
「彼方」という言葉はには、2つの意味があってね。
1つ目の意味「話し手・聞き手の両者から遠くはなれた方向や場所。あちらのほう。あっち。また、現在から遠く離れた過去・未来を示す。」では、話し手や聞き手から見て、とても遠くの場所や方向を指しているんだ。また、とても遠い過去や未来のことも指しているんだよ。たとえば、「彼方の山」と言うと、こっちから見てすごく遠くの山を表している。「忘却の彼方」という言い方は、とても遠い過去のこと、もう思い出すのが難しいようなことを意味しているんだ。
2つ目の意味「ある物に隔てられて見えない場所・側などをさす。向こうがわ。」では、文字通りこれは、何かに隠れて見えない場所や側を表しているよ。例えば、「山の彼方」って言ったら、山の向こう側を意味していて、「海の彼方の国」は、海の向こう側にある国を指しているんだ。
さらに、「彼方」は、「遠称の指示代名詞」として使われる言葉だよ。「遠称」とは「遠くを指す」という意味だし、「指示代名詞」とは、何かを指し示す言葉のことを言うんだ。つまり、「彼方」とは、遠くの何かを指し示すときに使う代名詞なんだ。この指示代名詞のカテゴリに、「あちら」や「あっち」も含まれているんだよ。
だから、「彼方」という言葉は、遠く離れた場所や時間、または物に隠れて見えない場所を指して使われるんだね。
彼方(かなた)の使い方
彼方(かなた)の例文
- その惑星は、地球から約700光年の彼方にある。
- タクシーに忘れ物をしたことに気が付いたが、時すでに遅し、タクシーは遥か彼方へ走り去っていった。
- いい思い出は記憶の彼方に、悪い思い出は脳裏に焼き付いているものだ。
- この人すら、もはや左門の通過しがたい扉の彼方にゐるのであらうか。(坂口安吾 吹雪物語)
- 水と天との境が訣らなくなつて、海の彼方と言ふ考へを、空に移して来た。(折口信夫 古代人の思考の基礎)
彼方の文学作品などの用例
「遥か彼方」とは?
「彼方」を用いた表現の一つに「遥か彼方(はるかかなた)」があります。
「遥か彼方」の「遥か」は、距離が遠く隔たっているさまをいいます。
「遥か彼方」とは、かなり遠くはなれたあちらの方という意味です。
地球の反対側や、見えないほど遠い場所のことを言う時に使うんだよ。
例えば、宝物が隠されてる伝説の島とか、地球の裏側にある国とか、そういうめちゃくちゃ遠いとこを指すんやろ。遠足の目的地やったら、ちょっと歩き疲れそうやな(笑)。
【例文】
- あの道の遥か彼方に、おれの運命とおれの未来とがあるんだ。(O ヘンリー O ヘンリー短編集 上)
- 甲子園は遥か彼方の夢の場所だと思っていたので、ここに来ることができてうれしい。
二つ目の意味は、何かの物で隔てられて見えない場所や側を指すことで、これを「向こう側」とも言うんだ。