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「還元」の意味と使い方や例文!「お客様に還元する」とは?(類義語・対義語)

還元の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
還元

【読み方】
かんげん

【意味】
①物事をもとの形・性質・状態などに戻すこと。
②酸素の化合物から酸素を奪うこと。または、ある物質が水素と化合すること。一般的には、原子または原子団に電子を与えること。

二字熟語の博士
「還元」という言葉には二つの意味があるんだ。 1つ目は、物事をもとの状態や形に戻すことを指すよ。

2つ目の意味は、化学の世界で使われるんだけど、簡単に言うと、ある物質から酸素を取り去ったり、電子を与えたりすることをいうんだよ。

助手ねこ
あー、なるほどな。1つ目は、例えば壊れたものを元通りに修理するみたいなことやな。

2つ目は、化学の話やけど、物質にちょっとした変化を起こすことやね。学校の実験で見たことあるわ、色が変わったりするやつやな。うんうん、わかったわかった。

【語源・由来】
「還」は「かえる。かえす。ひきかえす。もとへもどる。」
「元」は「物事のもと。根本。」

【類義語】
復元、回復、挽回、復旧

【対義語】
酸化

還元(かんげん)の解説

カンタン!解説
解説

「還元」という言葉は、いくつかの意味があるけど、簡単に説明すると、何かをもとの状態や形に戻すこと、それと、化学的な反応の一つを指しているんだよ。

1つ目の意味として、物事をもとの形や性質、状態などに戻すことを言っているんだ。例えば、「利益の一部を社会に還元する」っていうのは、得られたものの一部をもとの場所や社会全体に戻す、または還すということだね。また、「濃縮果汁を還元する」というのは、濃縮した果汁をもとの果汁のような状態に戻すことを指しているんだ。

2つ目の意味は、化学の世界で使われることが多いよ。これは、酸素の化合物から酸素を取り除くことや、ある物質が水素と合体することを指しているんだ。そして、もっと広い意味で言うと、ある原子や原子の集まり(原子団)に電子を付け加えることも還元と呼ばれるよ。簡単に言うと、電子を取り入れることで物質が変わる反応を還元と呼んでいるんだ。この還元とは逆の反応、つまり電子を取り除くことは「酸化」と呼ばれるんだね。

だから、「還元」という言葉は、物や事象をもとの状態に戻すことや、化学的な反応の一つを表しているんだよ。

還元(かんげん)の使い方

健太
ここ数日、宅配便のトラックが忙しそうに行ったり来たりしているね。
ともこ
大手通販サイトでポイント還元セールをしているのよ。
健太
そういうことか。一気に荷物が増えて大変だろうね。
ともこ
配送業者の負担を減らすためにも、再配達の手間を減らす協力をしなといけないわよね。

還元(かんげん)の例文

例文
  1. 還元剤を用いて、温泉で硫化した指輪を元に戻す。
  2. 社会に貢献するために、利益の一部を還元しています。
  3. 物価や税金の値上げラッシュなのに、企業の利益が国民に還元されていない。
  4. paypayを利用したお客さまには、利用額の20%が還元されます。
  5. 動物園の入園料を値上げすることになったが、その分、展示の充実を図り来園者に還元したい。

還元の文学作品などの用例

  1. ・・・の純粋な現われにまで還元することである。蛇行して達しうる人間の実・・・ 有島武郎広津氏に答う

  2. ・・・ゆる湿気がみんな霜に還元されるのである。なかのものは次々と凍傷を・・・ 小林多喜二母たち

  3. ・・・もうすでに私は、白紙還元である。家へ帰って、「だめだよ。薬が効か・・・ 太宰治畜犬談

「お客様に還元する」とは?

還元」は、「お客様に還元する」という表現で使われることがあります。

お客様に還元する」とは、代金の一部をポイントや増量などの形で、客に戻すことをいいます。

二字熟語の博士
「お客様に還元する」とは、お客様から頂いた代金や利益の一部を、ポイント返しやサービスの増量といった方法で、再びお客様に戻すことを指す言葉だよ。
助手ねこ
ああ、つまり、客がお店に払ったお金の中から、何かしらのおまけやサービスとして、ちょっと戻してくれることやな。

買い物したらポイントがたまるのとか、もっと量が増えるキャンペーンのことやろ?買ったらお得感があるように、ちょいとサービスしてくれるんやな。

【例文】

  1. 利用状況に応じてクーポンを発行し、日ごろご愛顧をいただいているお客様に還元します。
  2. 手数料値下げ分をポイントとしてお客様に還元します。
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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



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