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「完璧」の意味と使い方や例文!「完全」「究極」「完成」との違いは?(故事・類義語・対義語)

完璧の読み方・意味とは?(故事・類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
完璧

【読み方】
かんぺき

【意味】
欠点がまったくないこと。また、そのさま。

二字熟語の博士
「完璧」という言葉は、何もかもが完全で、欠点が一つもない状態を表しているんだ。

つまり、すべてが理想的で、何も改善するところがないという意味があるよ。

助手ねこ
あー、なるほどな。それはつまり、バッチリ!って感じやな。全てがちょうどいい、ミスがない、そんな状態やねんな。

完全にできてるって時に、これ使えそうやね。ええこと聞いたわ~。

【故事】
趙(ちょう)の国に「和氏の璧(かしのへき)」と呼ばれる名宝があった。秦(しん)の国の昭王(しょうおう)は、この璧がほしくなり、これを秦(しん)の一五の城と交換しようと話を持ちかけた。強国の秦(しん)からの話に趙(ちょう)の国の王は、この璧をわたすべきか、わたさないべきか迷った。この時、趙(ちょう)の国家臣の藺相如(りんそうじょ)が璧(へき)をもって秦への使いにたった。秦(しん)の国の昭王(しょうおう)が璧だけをうばい取り一五の城を趙(ちょう)の国にわたす気持ちがないと見ると、藺相如(りんそうじょ)は秦の国の昭王をあざむいて、無事に璧を趙(ちょう)の国に持ち帰ったことから、この語ができた。

【類義語】
完全、満点、万全、完備

【対義語】
瑕疵、不備、欠陥、不十分

完璧(かんぺき)の解説

カンタン!解説
解説

「完璧」という言葉は、何も欠けていない、すべての面で申し分のない状態を指しているんだ。

この言葉は、元々「傷のない宝玉」からきていて、宝玉がとても美しく、その美しさを損なうような欠点や傷が一つもない状態を強調しているんだ。この考えを基に、物事や人が「完璧」であるとは、そのものや行為に欠点や不備が一切なく、完全無欠であることを意味しているんだね。

たとえば、スポーツ選手が「完璧なプレイ」をしたと言われるとき、その選手は技術的にも戦略的にも最高のパフォーマンスを示したということだよ。また、商品やサービスが「完璧」と評価されるときは、その商品やサービスが期待を大きく超え、何の欠点も見当たらないという意味になる。

「完璧を期する」と言うのは、何かをする時に、その結果や品質が完全無欠であることを目指す、あるいはそのような完璧な状態を求めるという意味だよ。また、「完璧な演技」と言うのは、演技がとても素晴らしく、欠点や改善点が見当たらないということを伝えているんだ。

そして、「完璧」の派生語の「かんぺきさ」とは、そのものや行為の完璧な程度や質を示すもの。つまり、どれだけ完璧であるか、その度合いやレベルを示すときに使われる言葉だよ。

だから、「完璧」という言葉は、あるものや行為が完全で、欠点がないこと、またそのような状態を示しているんだね。

完璧(かんぺき)の使い方

ともこ
健太くん。作文は仕上がった?
健太
仕上がったんだけど、完璧には程遠いな。
ともこ
完璧に仕上げたいの?
健太
どうせなら賞をとりたいからね。これから推敲するよ。

完璧(かんぺき)の例文

例文
  1. 完璧を期する。
  2. 完璧な演技だ。
  3. 完璧に仕上げる。
  4. これは完璧な報告書だ。
  5. 完璧な英語を話す。

完璧の文学作品などの用例

  1. ・・・、勲功記を加えて以て完璧たらしめたのであろう。が、『八犬伝』・・・ 内田魯庵八犬伝談余

  2. ・・・の増減をすら許さない完璧の文章は全く千鍜万錬の結果に外ならな・・・ 内田魯庵二葉亭余談

  3. ・・・小説に於いて、姿勢の完璧を示そうか、情念の模範を示そうか。けれど・・・ 太宰治玩具

「完璧」と「完全」「究極」「完成」の違いを解説

完璧」に似ている語に「完全(かんぜん)」「究極(きゅうきょく)」「完成(かんせい)」があります。

「完璧」と「完全」の違いは?

完全」は、
①欠けたところや足りないところがまったくないこと。必要な条件がすべてそろっていること。また、そのさま。
②欠点などのないようにすること。

という意味です。

完璧」と「完全」は、条件、要素などがそろっていて、不足や欠点などがないさまという意味は同じです。

完璧」の方が、「完全」より完成度が高いニュアンスで使われます。

二字熟語の博士
「完璧」と「完全」は似ているようで、それぞれ微妙に違った意味があるんだ。「完璧」は、欠点が一切ないという状態を指している。つまり、何も改善する点がない完璧な状態を意味する。

一方で、「完全」は、欠けている部分や不足しているものがなく、必要な条件がすべて揃っている状態を指す。また、この言葉は「完璧」よりも広く使われることが多いんだ。

助手ねこ
なるほどぉ、ええと、「完璧」ってのは、もうこれ以上ないぐらい、ぴったり、ばっちりやってんのことやな。なーんも文句言えへんくらい、すごいっていうのが「完璧」や。

それに対して「完全」は、ちょい範囲が広くて、必要なもん全部あるから「これでいいや~」ってなるもんを言うわけやな。ピース1つ1つが完璧かどうかは別問題やけど、全部そろってれば「完全」っていうわけや。似てるけど、ちょっとしたニュアンスの違いがあるんやな。

「完璧」と「究極」の違いは?

究極」は、「物事をつきつめ、きわめること。また、その最後の到達点。究竟。」という意味です。

完璧」は、条件、要素などがそろっていて、不足や欠点などがないさまをいいます。

対して「究極」は、物事をつきつめ、きわめることをいうので意味が違います。

二字熟語の博士
「完璧」と「究極」は、ともに高いレベルや水準を示す言葉だけど、それぞれの意味は違うんだ。「完璧」は何かが完全で、欠点や不足が全くない状態を表す。

一方、「究極」は物事を追求してきた結果の最後や最高点を意味する。つまり、一つのことを極限までやりきった最終的な点だ。

助手ねこ
あー、わかったわかった。つまり、「完璧」っていうのは、全部バッチリでミスがないってことやろ?たとえば、テストで100点取るのが「完璧」やな。

それに対して、「究極」は、何かを追求して追求して、もうこれ以上ないっていう、最後のとこやな。例えば、料理の技術をずっと磨いて、最後に作る最高の料理が「究極」の料理、みたいな感じやな。ちょっと違うニュアンスがあるけど、どっちもすごく高い水準のことを指すんやな。

「完璧」と「完成」の違いは?

完成」は、「完全に出来上がること。すっかり仕上げること。」という意味です。

完璧」は、条件、要素などがそろっていて、不足や欠点などがないさまをいいます。

対して「完成」は、完全に仕上げることをいうので意味が違います。

二字熟語の博士
「完璧」と「完成」は、関連する言葉ではあるが、意味の中心が異なるんだ。「完璧」は何かが全く欠点のない、つまり最高の状態を示す言葉だよ。

一方、「完成」はあるものが完全に形になり、予定通りに仕上がった状態を指すんだ。

助手ねこ
ああ、なるほどな!「完璧」は、もう完全にバッチリで、ミスもなくて、最高の状態ってことやな。たとえば、試験で全部正解することが「完璧」やろうな。

そんで、「完成」は、何か作ってて、それが計画通りに全部でき上がったら、「できた!」っていう感じで「完成」っていうわけやな。例えば、模型を組み立てて、全部のパーツをつけ終わったら「完成」したってことやね。ちょっとした違いやけど、ちゃんと区別して使わなあかんな!