「二字熟語の百科事典」が書籍化されました!詳細はコチラ

「気分」の意味と使い方や例文!「気持ち」との違いは?(類義語)

気分の読み方・意味とは?(類義語)

意味

【二字熟語】
気分

【読み方】
きぶん

【意味】
①快・不快など、ある期間持続する、やや漠然 (ばくぜん) とした心身の状態。
㋐ある状況によってもたらされる、その時の心持ち。
㋑からだの状態によって生じる気持ち。
②その場の雰囲気 (ふんいき) 。趣。
③気質。気性。

二字熟語の博士
「気分」という言葉は、人が心地よく感じたり、不快に感じたりする心と体の状態を表すんだよ。例えば、何か嬉しいことがあったときの心持ちや、体調が悪いときの感じも「気分」と言うんだ。

それと、「気分」は、ある場所の空気や雰囲気を表すこともある。更には、一人一人が持つ性格や気質のことも指すことができるんだ。

助手ねこ
なるほどなぁ、気分って、自分の心がどんな風に感じとるか、ってことやな。喜んでるときもあれば、悲しんでるときもある。

それと、その場の雰囲気や、人それぞれの性格なんかもこれで表せるわけや。気分でわかることって、結構たくさんあるんやな。

【語源・由来】
「気」は「精神・感情の働き。」
「分」は「物事の程度や状態。」

【類義語】
機嫌

気分(きぶん)の解説

カンタン!解説
解説

「気分」っていう言葉は、いろいろな意味があるんだよ。

1つ目の意味での「気分」は、人が感じる心の状態や感情を言うんだ。これはちょっと漠然としていて、時には喜びや楽しさ、時には不快や悲しみといった感じ方を表すよ。これは特定の状況や環境によって変わることもあるんだ。例えば、「仕事をする気分になれない」っていうのは、仕事をするのに必要なやる気や意欲がわかない状態を表しているんだね。「気分を新たにする」っていうのは、心機一転、新しい気持ちで物事を始めるって意味だよ。

また、「気分」は体の具体的な状態や感覚も表すんだ。「船酔いで気分が悪くなる」では、船酔いによって吐き気や頭痛を感じることを言っているよ。体が不快な状態になると、「気分がすぐれない」と言ったりするんだ。

2つ目の「気分」の意味は、その場の雰囲気や趣を指すことが多いよ。例えば、新年を迎えてまだその気分が続いている時に「正月気分が抜けない」と言ったり、お祭りやイベントでワクワクするような時に「お祭り気分」と言ったりすることがあるよ。

3つ目の意味での「気分」は、人の性格や性質を指す時に使われるよ。人それぞれの個性や性格の特徴を示すんだ。例えば「さっぱりした気分の人」は、心配事や、くよくよすることがあまりなく、開けっぴろげで明るい性格の人のことを言っているんだ。

だから、「気分」という言葉は、心や体の状態、雰囲気や性格など、さまざまな状況や場面で使える多様な意味を持っているんだね。

気分(きぶん)の使い方

健太
もう新学期かあ。
ともこ
いつまでも正月気分が抜けていないんじゃないの?
健太
まだおめでたい気分だよ。学校に行く気分じゃないなあ。
ともこ
健太くんの気分に合わせて学校が始まるわけじゃないからね。

気分(きぶん)の例文

例文
  1. 今日は町中がお祭り気分で浮かれています。
  2. 文化祭が近づき、気分が盛り上がって来ました。
  3. 朝から気分がすぐれないので、保健室で少し休むことにしました。
  4. 今日は遊びに行く気分じゃないので、健太くんの誘いを断りました。
  5. 気分転換に散歩に行きましょう。

気分の文学作品などの用例

  1. ・・・肚はまだ痛むけれど、気分は大へん好くなったよ。」――母自身もそう・・・ 芥川竜之介お律と子等と

  2. ・・・冗談話か何かで先方の気分をやわらがせるというようなタクトは彼には・・・ 有島武郎親子

  3. ・・・事によったら御気分でもお悪くおなりなさいますような事が。」奥さん・・・ 著:アルチバシェッフミハイル・ペトローヴィチ 訳:森鴎外罪人

「気分」と「気持ち」の違いを解説

気分」に似ている語に「気持ち(きもち)」があります。

気持ち」とは、
①物事に接したときに心にいだく感情や考え方。
②ある物事に接したときに生じる心の状態。気分。感じ。
③物事に対しての心の持ち方。心がまえ。
④からだの状態から生じる快・不快の感じ。気分。
⑤相手に対する感謝の心や慶弔の意などを表す語。ふつう謙遜していうときに用いる。
⑥(副詞的に用いて)ほんのわずか。

という意味です。

気分」も「気持ち」も、心の状態をいう言葉です。

しかし「気持ち」は、心の状態だけでなく考え方や考えの内容をいいます。

また「気持ち右を向いてください」のように、ほんのわずかという意味でも使われます。

対して「気分」は、「快・不快」、「明・暗」などの心身の状態や、広く漠然とした感じや雰囲気の表現にも使われます。

二字熟語の博士
「気分」と「気持ち」、これらの言葉は似ているように感じるかもしれないが、それぞれ異なるニュアンスを持っているんだ。「気分」は、心身の状態やその時の心持ち、その場の雰囲気、さらには気質や気性を指すこともある。

一方、「気持ち」は、物事に接したときに心に抱く感情や考え方、また物事に対する心の持ち方を表すんだ。これは、ある物事に直面した際の心の反応や感じを意味するんだよ。

助手ねこ
あぁ、わかるわかる。それじゃ、「気分」っていうのは、例えば「今日は気分がいい!」とか、「この場の気分が重いなぁ」って言う時の「気分」やな。心身の状態やその場の雰囲気のことを言ってるんやろ。それと人の性格なんかも言うんやな。

ほんで、「気持ち」はもっと具体的に、「これ、どう思う?」って聞かれて、「うーん、気持ち悪い」とか、「気持ちいい!」とか応える時のことやな。直接何かに触れたり経験したりして、心がどう反応するか、それを表す言葉なんやな。ちょいちょい違うけど、なんとなく似てる部分もあるんやな。

ABOUT US
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



error: 右クリックはできません。