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「後援」の意味と使い方や例文!「共催」「主催」「協賛」との違いは?(類義語)

後援の読み方・意味とは?(類義語)

意味

【二字熟語】
後援

【読み方】
こうえん

【意味】
①仕事や計画などの後ろだてとなって、資金を提供したり便宜を図ったりして援助すること。
②後方にひかえる援助の兵。

二字熟語の博士
「後援」という言葉には、二つの意味があるんだ。一つ目は、何かの仕事や計画のサポートとなって、お金を出したり、便利に進められるよう手助けしたりすることだよ。

二つ目の意味は、戦いなどで、後方から支えとなる援助部隊のことを指すんだ。

助手ねこ
なるほどなー。つまり「後援」ってのは、一つ目は、何かの仕事や計画にお金出してくれる人や、うまくいくように助けてくれる人ってことやな。

二つ目は、戦う時に後ろから『大丈夫やで』って力をくれる人達のことやな。どっちも、人のためになることをして、助けを提供するって点でえらいことやんな。そんな力強い味方がおると、何をするにも心強いわ。

【語源・由来】
「後」は「このむ。愛する。すく。」
「援」は「こころ。きもち。思い。考え。」

【類義語】
援助、支援、応援

後援(こうえん)の解説

カンタン!解説
解説

「後援」という言葉には、二つの意味があるんだ。

まず一つ目は、誰かが大きなイベントやプロジェクトを計画している時に、お金を出したり、必要なものを手配したりして、その活動をサポートすることだよ。たとえばね、「市が後援するスポーツ大会」って言うと、そのスポーツ大会を開催するために、市がお金を出したり、場所を提供したりして助けているってこと。つまり、そのイベントがスムーズに進むように、裏でしっかりとサポートしているということなんだ。

二つ目の意味は、戦いの場において、前線で戦っている人たちの後ろで、物資を送ったり、安全を確保するような、必要な支援をする兵士のことを言うんだよ。つまり、直接戦わないけど、戦っている人たちを色んな方法で助ける、ということを表しているんだ。

だから、「後援」という言葉は、仕事や計画にお金や便宜を提供してサポートすること、そして戦いの場では、前線をサポートする兵士のことを指すんだね。

後援(こうえん)の使い方

健太
今回のイベントの後援者に市が手をあげてくれるみたいだよ。
ともこ
私がお父さんに頼んだのよ。
健太
ともこちゃんのお父さんは、もしかして市長なの?
ともこ
そうなのよ。後援してってお願いしたら快諾してくれたの。よかったわよね。

後援(こうえん)の例文

例文
  1. 新聞社の後援でコンサートを開きます。
  2. このモネ展は、主催は美術館、後援はテレビ局、協賛は航空会社です。
  3. 立候補者の後援会からしつこく電話がかかってくる。
  4. 後援者の家には、政治家本人が挨拶に行った方が良い。
  5. 彼は芸術を好み、画家や作家を多く後援していた。

後援の文学作品などの用例

  1. ・・・ロシアは、それを後援している。「支那人朝鮮人」共産軍がブラゴウェ・・・ 黒島伝治チチハルまで

  2. ・・・し、これは、ひとつ、後援会でも組織せずばなるまい。 ・・・ 太宰治火の鳥

  3. ・・・由直氏に進言し、その後援の下に懸命の努力をもって奔走した結果、遂・・・ 寺田寅彦工学博士末広恭二君

「後援」と「共催」「主催」「協賛」の違いを解説

後援」に似ている語に「共催(きょうさい)」「主催(しゅさい)」「協賛(きょうさん)」があります。

「後援」と「共催」の違いは?

共催」は、二つ以上の団体が共同で一つの催しを行うことをいいます。

共催者」は、イベントに対して責任を持ちます。

対して後ろだてを意味する「後援」は、主に公的機関がイベントに名前を貸すこと、資金的援助をすることをいい、イベントに対して責任を持ちません。

二字熟語の博士
「後援」とは、イベントやプロジェクトの背後で支えることを指し、資金提供や便宜を図る形での援助を意味するよ。この場合、支援する側は直接イベントの運営には関与せず、あくまで背後でサポートする立場にあるんだ。

一方で、「共催」は、二つ以上の団体や組織が共同で責任を持ち、一緒に何かのイベントや催しを開催することを言うんだ。これは、主催者として活動の中心に立ち、協力して行事を成功させることを意味しているよ。

助手ねこ
おお、そやな!「後援」っていうのは、後ろからひそかに「頑張ってや~」って応援してる感じやな。金銭面や、他にも色々な支援をしてくれるけど、表には出ないんや。

でも、「共催」ってのは、みんなでわいわい「これやろう!」って言ってるような、一緒にイベントを盛り上げる感じや。主催者としてみんなで手を取り合って、イベントを成功させようとするんやな。なんか、協力っていいよな~、みんなでやると楽しいもんな。

「後援」と「主催」の違いは?

主催」は、「中心となって会合や行事などを行うこと。また、その人や団体・機関。」という意味です。

主催」は、主にイベントを企画、運営することをいいます。

主催者」は、イベントに対して責任があります。

対して後ろだてを意味する「後援」は、主に公的機関がイベントに名前を貸すこと、資金的援助をすることをいい、イベントに対して責任を持ちません。

二字熟語の博士
「後援」とは、イベントやプロジェクトを間接的に支える立場であり、資金や、必要な資源の提供など、サポートに重点を置いているんだ。つまり、「後援」は、活動の成功を裏から支える存在と言うことなんだよ。

一方で、「主催」というのは、会合や行事を直接的に企画し、実行する中心的な役割を担う人や団体のことを言うんだよ。つまり、イベントの「顔」となり、外部に対する最終的な責任者でもあると言うことなんだ。

助手ねこ
なるほどな~、「後援」っていうのは、イベントやる時に金銭的にも、物資的にも「これ使えや!」って背中を押してくれるんやな。でも、表には出てこんと、影でひっそりと支えてくれる存在や。

一方で、「主催」ってのは、イベントの大将やな。全てを仕切って、どういうイベントにするか、どうやって人を集めるか、全ての計画と実行を担う。まるで、映画の監督みたいに、イベントの全体を見渡して指揮を取るんや。つまり、「後援」は応援団長で、「主催」はイベントのボスって感じやな。わかりやすいわ〜。

「後援」と「協賛」の違いは?

協賛」は、
①事業・催し物などの趣旨に賛成し、協力すること。
②明治憲法下の帝国議会で、法律案・予算案を成立させるために同意の意思表示をすること。

という意味です。

協賛」は、イベントに賛成し、資金提供をする企業のことをいいます。

協賛企業」のことを「スポンサー」ともいいます。

協賛」は、支援するだけでイベントに対して責任がありません。

対して「後援」は、主に公的機関がイベントに名前を貸すこと、資金的援助をすることをいいます。

後援」は、「協賛」同様、イベントに対して責任がありません。

二字熟語の博士
「後援」というのは、何かイベントやプロジェクトをサポートすることを指し、これには資金提供やその他の便宜を図る行為が含まれるんだ。要は、裏方として援助を提供するということだよ。

対照的に、「協賛」とは、事業やイベントの目的に賛同し、それをサポートするために積極的に協力することをいうんだ。この場合、協賛企業は一般的に「スポンサー」として知られていて、金銭的援助や物資の提供を通じて支持を表明するんだよ。

助手ねこ
ふむふむ、なるほどな。つまり、「後援」ってのは、サポートのことやな。例えば、お金を出したり、場所を貸したりして、裏でしっかり支えるってわけや。「こっそり応援隊長」みたいなもんか。

それで、「協賛」はもっと手を組んでる感じやな。イベントやプロジェクトに「このイベントええな!おっしゃ、俺も何か手伝うわ!」って言って、お金や物を提供したり、自分の名前を使って宣伝したりするんや。要は、「後援」は静かに支える役割で、「協賛」はもっと公に賛同して支援するってことか。おお、なんかわかってきたで!

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北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



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