【二字熟語】
耄碌
【読み方】
もうろく
【意味】
①老いぼれること。
②(上方の方言で「亡六」とも書く)渡り中間。折助。
③けんか、ゆすり、ふみたおしなどをする悪ずれした者。
【語源・由来】
「耄」は「おいる。おいぼれる。ほうける。」
「碌」は「役に立たないさま。」
【類義語】
焼きが回る、老境に入る
耄碌(もうろく)の使い方
おじいちゃんが、僕と兄さんの区別がつかなくなったんだ。耄碌したのかな。
健太くんとお兄さんはそっくりだからね。
そんなに似てる?
ぱっと見どっちがどっちか分からないわよ。
耄碌(もうろく)の例文
- お前は私をなんだと思っているのだえ。私はまだお前にだまされるほど、耄碌はしていないつもりだよ。(芥川龍之介、藪の中・将軍)
- まだ、友だちの名前を忘れるほど耄碌してはいない。
- 本当にUFOを見たのに、耄碌婆の戯言ぐらいに思われていただろう。
- 耄碌してきたら、自分でその事が分かるんだろうか。
- 時々耄碌頭巾を冠ッて忍んで店まで逢ひに来るようになッた。田甫に向いている吉里の室の窓の下に、鉄漿溝を隔てて善吉が立ッているのを見かけた者もあッた。(広津柳浪、今戸心中)
「耄碌爺」「老耄婆」
「耄碌」を用いた「耄碌爺(もうろくじじい)」、その対義語の「老耄婆(ろうもうばばあ)」という表現があります。
「耄碌爺」とは、老いぼれた男性、「老耄婆」は、老いぼれた女性という意味です。
「耄碌」と「老耄」は同じ意味です。