【二字熟語】
失敬
【読み方】
しっけい
【意味】
[名・形動](スル)
①人に対して礼を失した振る舞いをすること。また、そのさま。失礼。無礼。
②先に席を立つこと。また、人と別れること。
③他人のものを黙って自分のものにすること。盗むこと。
[感]人と別れるときのあいさつや、失礼をわびるときにいう語。多く、男性が用いる。
【語源・由来】
「失」は「なくす。うしなう。うせる。」
「敬」は「うやまう。うやまいつつしむ。」
【類義語】
猫ばば、着服、横領、失礼、無礼
失敬(しっけい)の使い方
一足先に失敬させていただくよ。
何か用事があるの?
そうなんだ野暮用があるんだ。
それはしょうがないわね。またね。
失敬(しっけい)の例文
- ともこちゃんの部屋にあった時計を失敬してきた。
- なんて失敬なやつなんだ。
- その庭から、りんごを一つ失敬してきた。
- 健太くんの言い方は失敬千万です。
- あまりに長いから、話の途中で失敬して家に帰ってしまった。
「こりゃ失敬」とは?
「失敬」は、「こりゃ失敬」という表現で使われることがあります。
「こりゃ失敬」の「こりゃ」は、「これは」の音変化で、「驚いたときにいう語。これは。」という意味です。
「こりゃ失敬」とは、多く男性が用いる語で、人と別れるときのあいさつや、失礼をわびるときに「これは失礼」という意味で使います。
【例文】
・湯船に飛び込んだ拍子に、先客にお湯がかかったので「こりゃ失敬」といった。
・人がいるとは知らずタバコを吸ってしまったので「こりゃ失敬」と謝った。