【二字熟語】
弊害
【読み方】
へいがい
【意味】
害になること。他に悪い影響を与える物事。害悪。
【語源・由来】
「弊」は「たるんで生じた害。」
「害」は「順調な生存の妨げになるもの。災い。」
【類義語】
支障、障害
【対義語】
恩恵、賜物
弊害(へいがい)の使い方
農薬の過剰使用は環境被害等の弊害を伴うっていわれているよね。
虫が死ぬってことは、環境だけじゃなく、人間にも少なからず影響があるってことよね。
人間の健康にも弊害が生じるね。
農薬を否定するわけじゃないけど、頼りすぎるのは良くないわよね。
弊害(へいがい)の例文
- 専制政治の弊害が現れる。
- 急激な規制緩和の弊害が現れた。
- 喫煙は健康にさまざまな弊害をもたらすと考えられている。
- 受験戦争の低年齢化で弊害が生じている。
- 携帯電話の普及が漢字学習の弊害になっているとされる。
「弊害」と「障害」「併害」「支障」の違いは?
「弊害」に似ている語に「障害(しょうがい)」「併害(へいがい)」「支障(ししょう)」があります。
「弊害」と「障害」の違いは?
「障害」は
①さまたげること。また、あることをするのに、さまたげとなるものや状況。しょうげ。
②個人的な原因や、社会的な環境により、心や身体上の機能が十分に働かず、活動に制限があること。
③「障害競走」の略。
という意味です。
「障害」は、「障害を乗り越える」のように、物事の成立や進行のさまたげになるものをいいます。
対して「弊害」は、「弊害が伴う」のように、害になることや悪い影響を与えるものをいうので意味が違います。
妨げの結果、悪いことになる可能性はありますが、「障害」には、「弊害」のような「害になる、悪い影響」という意味がありません。
「弊害」と「併害」の違いは?
「併害」の「併」は、音読みで「ヘイ」、訓読みで「あわせる ならぶ ならべる しかし」と読みます。
「併」は「二つ以上のものを合わせる。いっしょにまとめる。同列に並ぶ。並べる。」という意味です。
「併害」は「へいがい」と読むことができます。
しかし、「併害」という言葉は辞書には存在しません。正しくは「弊害」です。
「併害」を「弊害」と同じように使うのは間違いです。
「弊害」と「支障」の違いは?
「支障」は、「さしつかえ。さしさわり。」という意味です。
「弊害」は、「害になる。悪い。」という意味を含みますが、「支障」には「さしさわる」の意味があっても「害になる」という意味がなく、違う意味です。