器用の読み方・意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
器用
【読み方】
きよう
【意味】
①からだを思うように動かして、芸事・工作などをうまくこなすこと。また、そのさま。
②要領よく、いろいろな物事を処理すること。また、そのさま。
③抜けめなく立ち回ること。また、そのさま。
④不平不満なく、受け入れること。いさぎよいこと。また、そのさま。
⑤すぐれた才能のあること。また、その人。
これは、1つの言葉にいろんな意味が詰まってるんやな。いろんな事ができる人や、すんなりと物事を受け入れる人、そして才能ある人のことを「器用」って言うんやな。
【語源・由来】
「器」は「人間の働きや才能。」
「用」は「物の働き。」
有用な器物の意。
【類義語】
小器用、手まめ
【対義語】
不器用
器用(きよう)の解説
「器用」という言葉は、いろんな意味があるんだよ。
1つ目の意味は、身体を思うように動かして、芸事や工作とかを上手にやることだよ。また、そのように動く姿のことを言うんだ。例えば、「手先が器用だ」とか「器用に箸(はし)を使う」というように、上手に何かをしている様子を指して使うよ。
2つ目の意味は、色々なことを上手くやること、つまりスマートに物事を処理することを指すんだ。例えば、「何事も器用にこなす」という風に、どんなことでもスムーズに進めてしまうような様子を言うよ。
3つ目の意味は、世の中でうまく立ち回ること、つまり人間関係や社会での行動が上手だっていうことだよ。例えば、「世渡りが器用だ」という風に、人との関わりや社会での動きがとてもうまいと感じる人を指して使われることがあるんだ。
4つ目の意味は、不平不満を言わずに、何かを受け入れること、または正直でストレートな態度を持つことを指すんだ。例えば、「なんにも言わずに、器用に買っときなさい」〈里見弴・多情仏心〉というように、素直に物事を受け入れる様子や、「気遣ひしやるな、逃げはせぬと、もっとも器用な白状」〈浄・淀鯉〉というように、率直に何かを認める姿を示しているよ。
5つ目の意味は、すごい才能があることや、そのような人のことを指すんだよ。例えば、「武家の棟梁(とうりゃう)と成りぬべき器用の仁(じん)」〈太平記・一三〉というように、特別な能力や資質を持った人を指して言うことがあるよ。
ちなみに、この「器用」という言葉から派生して「きようさ」という名詞もあるんだよ。これは、上手さや能力を持っていることを表しているよ。
だから、「器用」という言葉は、いろんな意味で使われるけど、大体は上手に何かをする、または特別な能力や資質を持つことを表しているんだね。
器用(きよう)の使い方
器用(きよう)の例文
- ともこちゃんは何でも器用にこなす。
- 彼は器用に世渡りするから出世するだろう。
- 手先が器用な健太くんは、米粒に絵を描くことができる。
- 絵も描けば詩も書く器用な俳優です。
- 彼は表の顔と裏の顔を器用に行き来し使いこなしている。
器用の文学作品などの用例
「器用貧乏」とは?
「器用」を用いた四字熟語に「器用貧乏(きょうびんぼう)」があります。
「器用貧乏」とは、「何事も一応はうまくできるために一事に徹底できず、かえって大成しないこと。また、そのような人。」という意味です。
何か一つに特化して、ぐいぐいと突っ込んで磨き上げないから、結果的に大きな成功には繋がらないんやな。なるほど、全部中途半端ってことか。
【例文】
- 彼は器用貧乏であるがゆえに、俳優としての個性が薄れていっている。
- 器用貧乏と、持ったが病の酒癖とで、歌沢の師匠もやれば俳諧の点者もやると云う具合に(芥川龍之介、老年)
三つ目は、巧妙に物事を進めることやその様子。四つ目は、不平不満を感じずに物事を受け入れる姿勢やその様子。そして、五つ目は、非常に優れた才能を持ったことや、そのような人を指すんだ。