読み方で悩みやすい漢字の一つに、「生憎」があります。
Q「生憎」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
生憎の読み方
- 「あいにく」
- 「あやにく」
- 「あいにく」と「あやにく」両方とも
このページでは、悩みやすい「生憎」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「生憎」の読み方は、「あいにく」?「あやにく」?
生憎の正しい読み方は、「あいにく」「あやにく」どちらなのでしょうか。どちらも聞いたことがあるかもしれませんね。
「生」の音読みには「セイ」「ショウ」、訓読みには「い(きる)」「う(む)」などがあります。一方、「憎」の音読みには「ゾウ」「ソウ」、訓読みには「にく(む)」などがあります。
生憎の読み方は「あいにく」「あやにく」のどちらを使っても間違いではありません。つまり、どちらも正しい読み方ということになります。
正解は、③の「あいにく」と「あやにく」の両方です。
現代語の「あいにく」は古語の「あやにく(生憎)なり」が元となった言葉です。
広辞苑には「あいにく」「あやにく」の両方の項目があるのに加えて、「なまにく(生憎)し」という形容詞の読み方も掲載されています。
しかし、「あいにく」と読む場合と「あやにく」と読む場合では、意味が少し違ってきます。
「生憎」の意味は、「あいにく」と「あやにく」で違う!
生憎(あいにく)の意味は「期待がはずれて都合がわるいさま」です。
生憎(あやにく)の意味は「憎らしく思われるさま」「予期に反するさま」「折りわるいさま」です。
生憎を用いた例文には「生憎(あいにく)の雨」「いとけしからぬ御生憎(あやにく)心なりかし(源氏物語)」があります。
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まとめ
- 生憎の読み方は、「あいにく」「あやにく」のどちらも正しい。
- 「あいにく」は「あやにく」が変化したもの。
- 現代語の生憎(あいにく)は「期待がはずれて都合のわるいさま」を意味する。