悪弊の読み方・意味とは?(類義語・対義語)
【二字熟語】
悪弊
【読み方】
あくへい
【意味】
悪い習わし。悪習。悪風。
おもに、社会的なものにいう。
そうなんや。それはつまり、「悪いクセや、良くない慣れっこ」ってことやな。
みんなが「あかん、それはやめた方がいいわ」と思うようなことを続けてしまうこと。これはやっぱり、ちゃんと見直して、改善した方がいいんやな。
【語源・由来】
「悪」は「正しくない。わるいこと。」
「弊」は「よくない。害になる。」
【類義語】
悪風、悪習、悪俗
【対義語】
良風、良俗、美俗
悪弊(あくへい)の解説
カンタン!解説
「悪弊」っていうのはね、良くない習慣や風習のことを指すんだよ。つまり、誰かが何度も繰り返しやって、結局みんなに悪影響を与えるような行動のことさ。
例えば、「悪弊を断ち切る」っていう表現があるんだけど、これはその良くない習慣や風習をやめて、新しい良い習慣に変えるっていう意味なんだよ。
だから、もしクラスでみんなが勉強時間にゲームをして遊んでしまう、という悪弊があったら、その習慣をやめて、しっかりと勉強する時間を作るように変える、それが「悪弊を断ち切る」っていうことなんだね。
悪弊(あくへい)の使い方
議員の世襲制は、日本の悪弊だと思うんだ。
世襲制だと選挙地盤も資金も人脈も受け継げるから楽なのよね。
楽だからって、この悪弊をそのままにしておくわけにはいかないよ。
政治家の質の低下につながっている悪弊よね。
悪弊(あくへい)の例文
- 言い訳や申し開きを悪とする習慣は悪弊でしかない。
- 若者たちの力で、村の悪弊を打ち破る。
- 旧態依然としたPTAという悪弊を打破する。
- 誰もがおかしいと思いながら声を上げることができずにいたが、彼は、教会の悪弊を非難した。
- 悪弊に気付いていたが、為す術がないまま放っておいた。
悪弊の文学作品などの用例
- ・・・在の日刊新聞の短所と悪弊をなるべく除去して、しかもここに仮定した・・・ 寺田寅彦「一つの思考実験」
- ・・・の門閥圧制を厭うて其悪弊を矯めんとし、天下に大波瀾を起して其結果・・・ 福沢諭吉「女大学評論」
- ・・・として、夥しい因襲、悪弊の存在を認めなければならないというわけに・・・ 宮本百合子「ラジオ時評」
「悪弊」と「悪癖」の違いは?
「悪弊」に似ている語に「悪癖(あくへき)」があります。
「悪癖」とは、「悪いくせ。よくない習慣。」とう意味です。
「悪弊」も「悪癖」も、悪い習慣をいいます。
しかし「悪癖」は、主に、悪いくせをいいます。
両語の違いは「習慣」と「癖」です。
「習慣」は、日常的に行うその人のならわしやしきたりをいい、意識的な行為を表します。
対して「癖」は、かたよった嗜好や習慣をいい、無意識の行為をいいます。
「悪弊」と「悪癖」は、ちょっと違う意味があるんだ。
「悪弊」は、社会全体や集団などが繰り返し行う、悪いとされる習慣や風習のことを指すんだよ。
そやな。でも、「悪癖」はもっと個人的なもんやな。これは、一人の人が持ってる悪いくせや、よくない習慣を言うねんな。
例えば、爪を噛むのが悪癖とか、すぐ遅刻するのが悪癖とかな。それに比べて、「悪弊」はもっと大勢の人が関わる、よくない習慣や風習を指すんやな。
それはしばしば社会やコミュニティにとって有害で、改善されるべきものだよ。