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「斡旋」の意味と使い方や例文!「紹介」「仲介」との違いは?(類義語・対義語)

斡旋の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
斡旋

【読み方】
あっせん

【意味】
①間に入って双方をうまく取り持つこと。周旋。
②労働関係調整法による労働争議の解決方法の一。労働委員会が指名した斡旋員が労使間を取りなして、争議の解決を図ること。
③行政法上、公益事業用地の取得をめぐる当事者間の紛争を解決するために行われる手続き。

二字熟語の博士
「斡旋」は、基本的に二つのグループまたは人々の間に入り、両方をうまく取り持つ行為を指すんだよ。

また、労働争議の解決方法や行政法上の公益事業用地取得における紛争解決の手続きでも使われるんだ。

助手ねこ
ああ、なるほどな。つまり、「仲介役として双方を助けて、問題を解決する」ってことやな。お互いがもめてるときに、中に入ってうまく話をまとめたり、仲良くさせる役割のことやな。

また、働き盛りの人々がもめごとを起こした時や、公のための土地取得で揉め事が起きたときにも、この斡旋っていうのが使われるわけやな。

【語源・由来】
「斡」は「めぐる。めぐらす。まわる。まわす。」
「旋」は「めぐる。めぐらす。まわる。」

【類義語】
仲介、仲立ち、媒介

【対義語】
直取引、直結

斡旋(あっせん)の解説

カンタン!解説
解説

「斡旋」っていう言葉は、大人たちがよく使う言葉だけどね、これは、二つの人やグループが何かで意見が合わないときに、その間に入って、うまく話をまとめて、みんなが納得できるようにすることを言うんだよ。

例えば、「職を斡旋する」っていうのは、仕事を探している人と、人を探している会社の間に入って、お互いが納得できるように話をつなげる、っていう意味になるんだよ。

それから、「斡旋」っていう言葉は、労働争議、つまり会社と働いている人たちの間で起きた問題を解決する方法の一つでもあるんだ。この場合は、労働委員会っていうところが、調整役の人を選んで、その人が会社と働いている人たちの間で、うまく話をまとめて、問題を解決することを目指すんだよ。

それに加えて、「斡旋」は、公益事業用地の取得を巡る問題を解決するための手続きでもあるんだよ。これは、行政法という法律の中で使われる方法で、公共のために必要な土地を取るために、土地の持ち主と行政の間で、うまく話をまとめることを言うんだよ。

斡旋(あっせん)の使い方

ともこ
あの家のおばさんは、結婚の斡旋が趣味なんですって。
健太
お節介焼きのおばさんなんだね。
ともこ
年頃の男女の家にお見合い写真を持って行ってまわっているそうよ。
健太
有難迷惑だよ。

斡旋(あっせん)の例文

例文
  1. 仲介者が両者に和睦を斡旋する。
  2. 求職者に仕事を斡旋する。
  3. 不動産会社が土地を斡旋する。
  4. 斡旋収賄罪で起訴される。
  5. 健太くんのお父さんの斡旋で職を得た。

斡旋の文学作品などの用例

  1. ・・・には多才多芸な椿岳の斡旋を必要としたので、八面玲瓏の椿岳の才機は・・・ 内田魯庵淡島椿岳
  2. ・・・て同情や好意や推輓や斡旋を求めに行くと案外素気なく待遇われ、・・・ 内田魯庵三十年前の島田沼南
  3. ・・・場を主管する山本氏の斡旋に依って邦人の前に演奏せられ、仏蘭西近世・・・ 永井荷風帝国劇場のオペラ

「斡旋」と「紹介」「仲介」との違いを解説

斡旋」に似ている語に「紹介(しょうかい)」「仲介(ちゅうかい)」があります。

斡旋」と「紹介」の違いは?

紹介」は、
①未知の人どうしの間に入って引き合わせること。仲立ち。
②知られていない物事を世間に広く教え知らせること。

という意味です。

斡旋」は、間に入って双方をうまく取り持つことをいいます。

対して「紹介」は、人を引き合わせること、未知の物事を世間に教え知らせることをいうので意味が違います。

二字熟語の博士
「斡旋」という言葉は、基本的には間に入って双方をうまく取り持つことを指すんだ。これは、労働争議や公益事業用地取得など、特定の問題を解決するために、双方の立場を理解し、納得のいく解決に導く役割を果たすんだ。

それに対して、「紹介」とは、知らない人や物事を他の人に知らせることを指す。これは、人間関係を構築するための行為や、知られざる物事を広く伝えることを目指すんだよ。

助手ねこ
なるほどな。「斡旋」は、ちょっともめてるところに入って、お互いが納得できるように話を進めるっていう感じやな。

それに対して、「紹介」は、あんまり知られてない人やものを他の人に教える、つまり紹介するってことやな。ちょっと違うんやな。それぞれ、どんな状況で使うかによって、ちゃんと使い分けなあかんねんな。

斡旋」と「仲介」の違いは?

仲介」は、
①当事者双方の間に立って便宜を図り事をまとめること。なかだち。
②第三者が紛争当事者の間に立って、紛争の解決に努めること。国際法上では「居中調停」という。

という意味です。

斡旋」も「仲介」も、間に入って双方をうまく取り持つことをいいます。

しかし、「斡旋」は、行政法上では当事者同士がやり取りすることをいい、「仲介」は、第三者が双方の間に入ることをいう点が違います。

二字熟語の博士
「斡旋」と「仲介」、両方とも間に入って争いを解決するという共通点があるけれども、それぞれの使われ方は微妙に違うんだ。

「斡旋」は、労働問題や土地取得など特定の問題を解決するために、専門の斡旋員が双方の意見を聞き、納得のいく解決に導く行為を指すんだよ。

一方で、「仲介」は、一般的に第三者が争いを持つ双方の間に立って、互いに納得のいく解決を目指す行為を指す。特に国際法上では、紛争解決のための「居中調停」を指すことが多いんだよ。

助手ねこ
なるほど、これはちょっと深いな。「斡旋」は、ちょっと専門的な問題を解決するために、プロが入って両者の話をまとめる感じやな。

それに対して、「仲介」は、もめてる二人の間に立って、お互いが納得するように努力するってことやな。なんやかんやで、似てるようでちょっと違うわけやな。うーん、言葉の世界って深いわ。