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「愚直」の意味と使い方や例文!悪い意味?(類義語・対義語)

愚直の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
愚直

【読み方】
ぐちょく

【意味】
正直すぎて気のきかないこと。馬鹿正直。

二字熟語の博士
「愚直」という言葉はね、人があまりにも正直すぎて、周りの状況や微妙なニュアンスを読むことができない状態を指すんだ。この言葉は、誠実さや素直さが行き過ぎて、時には少し鈍感や無神経に見えることもあるんだよ。俗に言う「馬鹿正直」とも似ているね。

つまり、非常に誠実だけど、時にはその正直さが行き過ぎて、かえって物事を難しくしてしまうことがある、という意味が含まれているんだ。

助手ねこ
おお、そういうことかいな。つまり、「愚直」ってのは、正直すぎてちょっと周りが見えてへん状態のことを言うわけやな。ええことやと思って正直に振る舞っても、時には「ちょっと考えなあかん」とか「もう少し空気読んだ方がええ」とかあるわけや。

正直さはええことやけど、場合によってはちょっとずつ調整が必要やってことやね。なんでもかんでも一直線やと、たまには躓くこともあるってわけや。

【語源・由来】
「愚」は「おろか。つまらない。」
「直」は「正しい。心がすなお。」

【類義語】
凡俗、凡近、手近、通俗

【対義語】
悪知恵、狡猾、戦略家、老獪

愚直(ぐちょく)の解説

カンタン!解説
解説

「愚直」という言葉はね、人がとても正直で、時にはちょっと頭が固いくらいまっすぐな性格を表すんだよ。これは、「馬鹿正直」とも言われるように、あまりに正直で、状況に応じて柔軟に考えることができない様子を指すんだ。

たとえば、「愚直に生きる」という言葉は、自分の信じる道をまっすぐに歩むけれど、時には周りの人たちが考える「賢い生き方」や「抜け目のない行動」とは違うことをするって意味なんだよ。つまり、利己的でなく、常に正直であることを大切にして生きている人のことを指すんだね。

また、「一面において愚直に近い彼の性格は、一面においてかえって彼を神経的にした」〈夏目漱石・道草〉という文章は、その人がとても正直で、その正直さが彼の性格の一部を形成しているけれど、そのために神経質になってしまうこともある、という意味なんだ。つまり、正直さが度を超えると、それがかえって自分や周りの人たちにストレスを与えることがあるっていうことを示しているんだね。

ちなみに、「愚直」の名詞形で「ぐちょくさ」という言葉あるんだけど、これは、そのような性質や傾向を持つことを表すんだよ。

だから、「愚直」という言葉は、正直さがあまりにも強すぎて、場合によってはうまく周りと調和できないことや、困った状況を作り出してしまうことを意味しているんだ。

愚直(ぐちょく)の使い方

ともこ
健太くんは根回しが下手で愚直だから出世できないでしょうね。
健太
でも、僕の馬鹿正直なところを信頼に値すると評価してくれる人もいるかも知れないよ。
ともこ
前向きで良いわね。
健太
前向きが僕のとりえの一つだからね。

愚直(ぐちょく)の例文

例文
  1. 健太くんは、愚直に規則を守る男だ。
  2. 愚直なまでに毎日練習を続けていた。
  3. 健太くんの愚直さが周りの人の信頼を得ている。
  4. 愚直なほど朴訥な人間だから娘の結婚相手にふさわしい。
  5. 教えられた通り、愚直に繰り返す。

愚直の文学作品などの用例

  1. ・・・この愚直の強さは、かえって神と同列だ。人間でない部分が在る、と彼・・・ 太宰治女の決闘

  2. ・・・とだったので、さすが愚直の弟子たちも、あまりに無鉄砲なその言葉に・・・ 太宰治駈込み訴え

  3. ・・・そうして、そのような愚直の出来事を、有頂天の喜悦を以て、これは大・・・ 太宰治古典風

「愚直」は悪い意味?

愚直」は「愚か」という漢字を含むことから悪い意味と捉えられがちですが、基本的に悪い意味ではありません。

愚直に努力します。」と自分自身についていえば、一生懸命がんばることをへりくだっていう表現になります。

しかし、他人に対して「愚直」を使う時は、人をほめる意味にもけなす意味にも使います。

なので、ほめるつもりで他人に使う場合は誤解されないよう気をつけましょう。

悪い意味愚直

「良い意味でいえば律儀だが、悪くいうと愚直で要領が悪い。」というように、まっすぐで正直なあまり臨機応変に行動することができないことをいいます。

良い意味愚直

愚直に校則をまもっている。」というように、仕事や勉強を継続的に行う、規則などを真面目に守ることをいう場合に良い意味で使われます。

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