読み方で悩みやすい漢字の一つに、「扁桃」があります。
Q「扁桃」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?
次の3択から選んでみて下さい。
- 「へんとう」
- 「アーモンド」
- 「へんとう」と「アーモンド」両方とも
このページでは、悩みやすい「扁桃」の読み方や意味について詳しく解説していきます。
「扁桃」の読み方は、「へんとう」?「アーモンド」?
扁桃の正しい読み方は、「へんとう」「アーモンド」どちらなのでしょうか。
漢字から察すると「へんとう」の気もしますが、あの「アーモンド」のことなのでしょうか。
「扁」の音読みは「ヘン」、訓読みは「ひら(たい)」「ふだ」となります。
一方「桃」の音読みは「トウ」、訓読みは「もも」となります。
このことから「へんとう」は正しそうですが「アーモンド」はどうなのでしょう。
結論を言ってしまうと、扁桃の読み方は「へんとう」「アーモンド」どちらも間違いではありません。
つまり、答えとしては3つ目の「両方とも」ということになります。
ただ、扁桃は「アーモンド」として使われる方が一般的なようですね。
また、「へんとう」と「アーモンド」それぞれで読む場合に、若干意味が異なることもあります。
さて「へんとう」は理解できるものの、何故扁桃を「アーモンド」と読むのでしょうか?
実はこれ、熟字を訓読みにする熟字訓と呼ばれるものです。
訓読みが漢字を日本語として意味が通じるように読ませるように、熟字訓とは熟語に対して日本語の意味が通じる読み方で読ませたものです。
簡単にいってしまえば、一つの熟語に対して訓読みをしているということですね。
他にも今日(きょう)明日(あした)昨日(きのう)等様々な熟字訓があります。
今回の扁桃は「へんとう」とも読みますが、これの持つ意味が日本語の「アーモンド」とほとんど変わらないために、そう読まれるようになりました。
「扁桃」の意味は、「へんとう」と「アーモンド」で違う!
扁桃の意味としては「へんとう」と「アーモンド」で意味が若干異なります。
まず「へんとう」ですが、後述する「アーモンドの別称」に加えて「人の咽頭口蓋弓の左右にある卵形体の隆起」の意味があります。
扁桃腺などで聞き覚えもあるでしょう。
一方「アーモンド」の場合には、「バラ科の落葉高木」のことを指しますが、その種子を指して使われる方が多いようです。
つまり、植物を指すことに対しては「へんとう」と「アーモンド」で同じ意味になりますが、「へんとう」には医学的な要素も加わるのですね。
扁桃を使った例文として「扁桃(へんとう・アーモンド)を食べる」「扁桃線(へんとうせん)」などがあります。
まとめ
- 扁桃の読み方は「へんとう」「アーモンド」どちらも正しい。
- 「へんとう」「アーモンド」それぞれ意味が異なる。
- 「アーモンド」は「バラ科の落葉高木」を指す。
- 「へんとう」はそれに「人の咽頭口蓋弓の左右にある卵形体の隆起」の意が加わる。