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「一縷」の意味と使い方や例文!「一縷の望み」とは?(語源由来・類義語・対義語)

一縷の読み方・意味とは?(語源由来・類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
一縷

【読み方】
いちる

【意味】
①1本の糸。また、そのように細いもの。
②ごくわずかであること。ひとすじ。

二字熟語の博士
「一縷」という言葉は、まず直訳すると「1本の糸」を指すんだ。

そして、比喩的には、非常に少ない量や、ごくわずかな存在を表すことが多いよ。

助手ねこ
ああ、そやな。それはつまり、「ほんのちょっと」や「すごい少ない」ってことやな。1本の細い糸みたいに、ほんのちょっぴりやな。

例えば、「一縷の望み」なんて使い方する時は、「ほんの少しだけでも可能性がある」って意味になるんやな。これは、「ごく少ないけど大切な何か」を表す時に使えそうやな。

【語源・由来】
一本の細糸の意。

【類義語】
ひと筋、ごく僅かな、ひと筋の希望、ひと筋の生命、ひと筋の光

【対義語】
確実、本命、濃厚、上手の手から水が漏る、猿も木から落ちる

一縷(いちる)の解説

カンタン!解説
解説

「一縷」という言葉は、ひとつの糸やそれに似た細いもの、ごくわずかであることを指す表現だよ。

意味が2つあってね。

1つ目の意味は、ひとつの糸、またはそのように細いものを表しているんだ。「船は一縷の黒烟を波上に残し」っていうのは、船から出る煙が細くて一筋であることを「一縷の黒烟」と表現しているんだよ。

2つ目の意味は、ごくわずかであること、つまりほんの少しの意味があるよ。「一縷の望みを残す」っていう表現では、ほんの少しだけど、まだ望みが残っていることを表しているんだ。

だから、「一縷」っていう言葉は、ひとつの細い糸やそれに似たものを指すときや、ごくわずかなものを指すときに使う表現なんだよ。

一縷(いちる)の使い方

健太
ともこちゃんの言葉は、失望した僕に一縷の光明を与えてくれたよ。
ともこ
そんなつもりはなかったんだけど、健太くんが元気になるきっかけになってよかったわ。
健太
おかげで諦めないですんだよ。
ともこ
明るい未来が待っていると良いわね。

一縷(いちる)の例文

例文
  1. 一縷の望みを抱く。
  2. 一縷の煙が立ち上る。
  3. 一縷の明るい光がさすように思われた。
  4. 新薬に一縷の望みをかけた。
  5. 可能性が一縷もない。

一縷の文学作品などの用例

  1. ・・・の薫を聞いていたが、一縷の煙は二条に細く分れ、尖がささ波のように・・・ 泉鏡花葛飾砂子

  2. ・・・されば深更一縷の燈火をもお貞は恐れて吹消し去るなり。 渠はしかく・・・ 泉鏡花化銀杏

  3. ・・・てる電燈局の煙筒より一縷の煙の立ち騰ること等、およそ這般のさ・・・ 泉鏡花夜行巡査

「一縷の望み」とは?

一縷」はよく「一縷の望み」という表現で使われます。

一縷の望み」とは、わずかにつながっている望みという意味です。

一縷の望みにすがる。」「一縷の望みが残っている。」というように、まだ希望がある、絶望するには早いというニュアンスで使われます。

二字熟語の博士
「一縷の望み」という表現は、わずかしかないけれどもまだ完全には消えていない望み、つまり、微かだけどまだつながっている希望を指すんだよ。
助手ねこ
ああ、そやな。「一縷の望み」っていうのは、もうほとんど望みがないみたいな状況やけど、まだちょっとだけ可能性がある、っていう微かな希望のことを言うんやな。

なんか、「もうダメかと思ったけど、まだ一縷の望みがあるかも」みたいに使うわけやな。