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情緒の読み方!「じょうしょ」と「じょうちょ」正しいのは?

情緒の読み方

読み方で悩みやすい漢字の一つに、「情緒」があります。

問題

Q「情緒」、あなたはこの二字熟語を何と読みますか?

次の3択から選んでみて下さい。

情緒の読み方
  1. 「じょうしょ」
  2. 「じょうちょ」
  3. 「じょうしょ」と「じょうちょ」両方とも

 

このページでは、悩みやすい「情緒」の読み方や意味について詳しく解説していきます。

「情緒」の読み方は、「じょうしょ」?「じょうちょ」?

読み方

情緒の正しい読み方は、「じょうしょ」「じょうちょ」どちらなのでしょうか。どちらも聞いたことがあるかもしれませんね。

「緒」の音読みには「ショ」と慣用音の「チョ」があります。もともとの読み方は「ショ」のみでしたが、情緒(じょうちょ)のような読み方が一般化したことから当用漢字表が改定され「チョ」が加わりました。

現在では、情緒の読み方として「じょうしょ」「じょうちょ」のどちらを使っても間違いではありません。つまり、どちらも正しい読み方ということになります。

正解は、③の「じょうしょ」と「じょうちょ」の両方です。

ただし、「じょうちょ」は情緒の慣用読みです。情緒の本来の読み方は「じょうしょ」でしたが、「じょうちょ」と読む人が多くなり一般化したために、現在では「じょうちょ」も正しい読み方となりました。

広辞苑で「じょうちょ」を引くと「じょうしょ」の項目に導かれます。一方、新明解国語辞典(第四版)の「じょうしょ」の項目には「じょうちょ」の老人語との表記があります。

本来の「じょうしょ」の読み方よりも、慣用読みの「じょうちょ」が一般化していることがわかりますね。

「情緒」の意味は、「じょうしょ」も「じょうちょ」も同じ

意味

「情」には「こころ」「なさけ」「ありさま」「おもむき」の意味があります。

一方、「緒」にも「いとぐち」「物事の起こりはじめ」「こころ」の意味があります。

情緒の意味の1つめに「物事に接したときに起こるさまざまの感情、またはその感情を起こす気分や雰囲気」があり、2つめに「態度や行動に現われるか現れないかの感情」があります。

新明解国語辞典(第四版)では、1つめと同じ意味の言葉である「情調(じょうちょう)」を最近では情緒(じょちょ)と書く向きが多いことが指摘されています。

情緒を用いた例文には「異国情緒に溢れる土地」「情緒不安定になっている」があります。

【関連記事】
情緒の意味と使い方や例文!「情緒がある」とは?(類義語・対義語)

まとめ

まとめ
  • 情緒の読み方は、「じょうしょ」「じょうちょ」のどちらも正しい。
  • 本来の読み方は「じょうしょ」だった。
  • 情緒の慣用読み「じょうちょ」も正しい読み方になっている。
  • 情緒は「折りにふれておこるさまざまの感情」や「態度や行動に現われるかどうかの感情」を意味する。