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「嚢中」の意味と使い方や例文!「嚢中の錐」とは?(類義語)

【二字熟語】
嚢中

【読み方】
のうちゅう

【意味】
①袋の中。
②財布の中。また、所持金。

【語源・由来】
袋の中の意。

【類義語】
所持金、袋の中

嚢中(のうちゅう)の使い方

健太
何で僕は正当な評価をされないんだろう。目立たない外見のせいかな。
ともこ
嚢中の錐というじゃないの。外見じゃないわ。能力が足りていないのよ。
健太
がーん。僕は無能だったのか。
ともこ
無能とは言っていないわよ。自分は優秀だと思い込んで、努力が足りないだけよ。

嚢中(のうちゅう)の例文

  1. 色々な秘密が次ぎ次ぎと見えて来た。それを先生は、まるで嚢中に物を探るようにとり出して並べて行かれた。(中谷宇吉郎、寺田先生の追憶)
  2. 条虫症の人と暮らしている人は、嚢中症に感染する危険性がかなり高い。
  3. それは3000円なのに、嚢中には1000円しかない。
  4. 嚢中の懸念があるため、時価の寿司屋は怖くて行けない。
  5. 嚢中が乏しいのでぜいたくはできなかった。

「嚢中の錐」とは?

嚢中」を用いた表現の一つに「嚢中の錐(のうちゅうのきり)」があります。

嚢中の錐」とは、袋の中の錐はその先が袋の外につき出るところから、すぐれた人は多くの人の中にいてもその才能が自然に外に現れて目立つことのたとえです。

出典は、「史記」平原君伝にある「錐の嚢中に処 (お) るが若 (ごと) し」からです。

【例文】

  1. 嚢中の錐の如き健太くんは、その戦いで、どんどん戦果を挙げていった。
  2. 嚢中の錐をもって自任している彼には、自分の能力を示す願ってもない機会だった。