姉妹サイト「ことわざ・慣用句の百科事典」はこちら

「汚名」の意味と使い方や例文!「汚名を晴らす」は間違い?(類義語・対義語)

汚名の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
汚名

【読み方】
おめい

【意味】
悪い評判。不名誉な評判。

二字熟語の博士
「汚名」という言葉は、人の評判や名誉が悪くなることを意味するんだよ。

特に、人が何らかの行為や言動によって不名誉な評判を持たされた場合に使われる言葉なんだ。

助手ねこ
なるほどな。それはつまり、人から「あの人、悪いことしたらしいで」とか「ちょっと信用できへんやろ」みたいに言われることやな。

良い評判や名誉を傷つけられることは、誰しも避けたいもんやわ。ちょっと注意せなあかんねんな。

【語源・由来】
「汚」は「行為・評判などをけがす。けがれる。」
「名」は「世に知られた名前。ほまれ。評判。」

【類義語】
悪名、悪声

【対義語】
美名、名誉、巧妙

汚名(おめい)の解説

カンタン!解説
解説

「汚名」っていう言葉は、みんなに良くない評判を持たれてしまうことを意味しているんだよ。

例えば、学校でうわさされて、みんなから嫌われるようなことを言われてしまったら、それが「汚名を着せられる」って言うんだ。「汚名をそそぐ」という表現もあるね。

そして、その悪い評判を取り消して、自分の良い名誉を取り戻すことを「汚名返上」と言うんだよ。

でもね、実は「汚名挽回」という言い方があるんだけど、これは正しい使い方じゃないとされることが多いんだ。なぜなら「挽回」っていう言葉は「失ったものを取り戻す」って意味だから、正しくは「名誉を挽回する」とか「汚名を返上する」と言うべきなんだ。

でも、文化庁が調べたところ、実際には「汚名挽回」って使う人が「汚名返上」って使う人よりも多いんだって。この逆転した結果はちょっと面白いね。

「挽回」には誤用する説と正しいとする説があって、誤用説は「失ったものを取り戻す」意味だと言うけど、正しいとする説は「もとのよい状態を取り戻す」と解釈するんだ。

だから、どっちが正しいのかはちょっと分かりづらいけど、みんなは「汚名返上」っていう言葉を覚えておくといいかもね。それは、悪い評判を払拭して、名誉を取り戻すという意味で使う言葉なんだよ。

汚名(おめい)の使い方

ともこ
健太くんは反逆者といわれているわよ。
健太
反逆者の汚名を着せられたんだよ。
ともこ
汚名をそそぐの?
健太
僕の名誉のためにがんばって汚名をそそぐよ。

汚名(おめい)の例文

例文
  1. 万年最下位の汚名を返上する。
  2. 敗将の汚名をすすぐ。
  3. 政治的後進国の汚名に甘んじる。
  4. 汚名を着せられる。
  5. 家族の汚名をそそぐためにあらゆる努力をした。

汚名の文学作品などの用例

  1. ・・・ち至って見れば、その汚名も受けずには居られますまい。まして、余人・・・ 芥川竜之介或日の大石内蔵助

  2. ・・・銭、これをどうする。汚名、半気ちがいとしての汚名、これをどうする・・・ 太宰治姥捨

  3. ・・・沢山の汚名を持つ私を、たちの悪い、いたずら心から、わざと鄭重に名・・・ 太宰治善蔵を思う

「汚名を晴らす」は誤用!正しくは「汚名をそそぐ(すすぐ)」

汚名」は「汚名を晴らす」という表現で見聞きすることがありますがこれは誤用です。

正しくは「汚名をそそぐ」です。

汚名すすぐ」ともいいます。

汚名をそそぐ(すすぐ)」とは不名誉な評判などを消し去って、名誉を回復する。(例:積年の汚名をそそぐ。万年最下位の汚名をそそぐ。)

という意味です。

「そそぐ」は、水で汚れを洗い流す意(「水で口をそそぐ」)から転じて、新たな名誉を得ることによって恥辱や汚名を消す意です。漢字では「雪ぐ」と書きます。(「注ぐ」は誤り。)