【二字熟語】
東雲
【読み方】
しののめ
【意味】
①夜が明けようとして東の空が明るくなってきたころ。あけがた。あけぼの。
②明け方に、東の空にたなびく雲。
【語源・由来】
一説に「め」は原始的住居の明り取りの役目を果たしていた網代様の粗い編み目のことで、篠竹を材料として作られた「め」が「篠の目」と呼ばれた。これが、明り取りそのものの意になり、転じて夜明けの薄明り、さらに夜明けそのものの意になったとされる。
【類義語】
朝ぼらけ、早朝、ワイライト、あかつき、エモーショナル
【対義語】
夕暮れ時、日暮れ、黄昏
東雲(しののめ)の使い方
今日は食欲がないな。
健太くんのお母さんが、東雲のころから起きて作ってくれたお弁当を無駄にするの?
それは駄目だね。
感謝して完食しないと駄目よ。
東雲(しののめ)の例文
- 年を取って、東雲の時刻に目が覚めるようになった。
- いつも、東雲の時分にはもう起きています。
- 東雲雲をぼんやり眺める。
- ずっと寝ていたので、東雲なのか日暮れなのか一瞬わからなかった。
- 東雲のころには新聞が届きます。
「東雲」と「暁」「曙」の違いは?
「東雲」に似ている語に「暁(あかつき)」「曙(あけぼの)」があります。
「東雲」と「暁」の違いは?
「暁」は、「あかとき(明時)」の音変化です。
①太陽の昇る前のほの暗いころ。古くは、夜半から夜の明けるころまでの時刻の推移を「あかつき」「しののめ」「あけぼの」と区分し、「あかつき」は夜深い刻限をさして用いられた。夜明け。明け方。
②待ち望んでいたことが実現する、その際。
という意味です。
「東雲」も「暁」も、明け方をいう語です。
しかし古くは、「暁」は夜深い刻限をさして用いられ、「東雲」の方が朝に近いことをいいます。
また「暁」には、待ち望んでいたことが実現する、その際という意味がある点が「東雲」と違います。
「東雲」と「曙」の違いは?
「曙」は、
①ほのぼのと夜が明けはじめるころ。「朝ぼらけ」より時間的に少し前をさす。夜明け。東雲 (しののめ) 。
②新しく事態が展開しようとする時。
という意味です。
「東雲」も「曙」も、明け方をいう語です。
しかし、「曙」は、夜明けをいう「朝ぼらけ」の少し前をいい、「東雲」よりも朝に近いことを表します。
また「曙」には、新しく事態が展開しようとする時という意味がある点が「東雲」と違います。
夜が明けるのは、「暁」→「東雲」→「曙」→「朝ぼらけ」の順です。