「二字熟語の百科事典」が書籍化されました!詳細はコチラ

「謹慎」の意味と使い方や例文!「不謹慎」とは?(類義語・対義語)

謹慎の読み方・意味とは?(類義語・対義語)

意味

【二字熟語】
謹慎

【読み方】
きんしん

古くは「きんじん」とも。

【意味】
①言動をひかえめにすること。また、そのさま。
②一定期間、出勤や登校などを差し止める処罰。
③江戸時代、上級の武士に適用された名目上の刑で、門戸を閉じて昼間の出入りを禁じたもの。慎 (つつしみ) 。

二字熟語の博士
「謹慎」という言葉は、3つの意味があるんだよ。第一は、自分の言動を控えること、つまり行動を慎重にすること。

第二は、何らかの理由で仕事や学校に行くのを禁じられる処罰のこと。そして、第三は、江戸時代に上級武士に与えられた刑で、昼間の出入りを禁止されるものだよ。

助手ねこ
えー、それはつまり、1つめは「行動をおさえること」、2つめは「しばらく学校や仕事に行けへんようにする処罰」、3つめは「昔の武士が昼間、家から出られへんようにされること」ってことやな。

いろんな意味があるんやね。特に今の時代では、2つ目の意味でよく使われる言葉やな。ちゃんと文脈に合わせて使わなアカンねんな。

【語源・由来】
「謹」は「言動に注意してかしこまる。細かく気を配る。」
「慎」は「手落ちのないように気を配る。つつしむ。」

【類義語】
自重、自戒、自制

【対義語】
不謹慎

謹慎(きんしん)の解説

カンタン!解説
解説

「謹慎」という言葉は、いくつかの意味があって、それぞれ違う状況で使われるんだ。

まず一つ目の意味は、「言動をひかえめにすること」だよ。これはね、自分の言葉や行動を控え目にして、落ち着いて振る舞うことを指すんだ。例えば、「酒をやめて謹慎する」と言ったら、その人がお酒を飲むことを一時的に控えることを表しているんだ。

また、「謹慎な性質で居ながら、五日と尻がすわらない」〈逍遥・当世書生気質〉という文章は、自然と控えめな性格の人でも、落ち着きを保つのが難しい、という意味があるよ。つまり、たとえ普段から謹慎な人でも、いつもじっとしていられないということを表しているんだ。

二つ目の意味は、「一定期間、出勤や登校などを差し止める処罰」だよ。これは学校や職場で何か問題を起こしたときに、その人がしばらく学校や職場に来ないようにすることを言うんだ。これは一種の罰の意味もあって、何か悪いことをしたら、しばらくその場所に来ることが許されない、という状況を作るんだよ。

最後の意味は、江戸時代の話だけど、「謹慎」というのは特に上級の武士が罰として受けたものだったんだ。「門戸を閉じて昼間の出入りを禁じた」っていうのは、その武士が自分の家から出られなくなるような処罰だったんだね。この場合、外に出て人に会うことが禁止され、家にこもって過ごさなければならなかったんだよ。

ちなみに、「謹慎」っていう言葉は、昔は「きんじん」とも言われていたんだ。

だから、「謹慎」という言葉は、言動を控えることや、特定の活動をやめること、またはある種の処罰や刑のことを指しているんだね。

謹慎(きんしん)の使い方

ともこ
健太くん。この前のカンニングの処分は決定したの?
健太
謹慎処分だったよ。
ともこ
謹慎中、家で一日中寝てたり、ゲーム三昧はだめよ。
健太
校長先生のオンライン監視付きだから、まじめに勉強するしかないよ。

謹慎(きんしん)の例文

例文
  1. 飲み過ぎて失態をさらしたため、酒をやめて謹慎することにした。
  2. その事故の責任を取らされ、謹慎処分になりました。
  3. 自宅謹慎中にサッカーの試合観戦に行った健太くんは、さらに重い処分が科せられた。
  4. 人の一生は予測不可能、年金受給に際して、何歳まで生きたら損、得というのは不謹慎です。
  5. 上司に反抗的な態度を取った彼は、一週間の謹慎を言い渡された。

謹慎の文学作品などの用例

  1. ・・・――こっちから、もう謹慎の意を表する状に、ついた杖を地から挙げ、・・・ 泉鏡花貝の穴に河童の居る事

  2. ・・・に暮していたから自然謹慎していた。緑雨の耽溺方面の消息は余り知ら・・・ 内田魯庵斎藤緑雨

  3. ・・・めるまで故郷へ帰って謹慎していてもらいたいといって、旅費その他の・・・ 内田魯庵三十年前の島田沼南

「不謹慎」とは?

謹慎」は、「不謹慎(ふきんしん)」という表現で使われることがあります。

不謹慎」とは、「つつしみのないこと。また、そのさま。ふまじめ。」という意味です。

二字熟語の博士
「不謹慎」という言葉はね、「慎重さが足りないこと」や「真面目でない様子」を表しているんだ。

これは、人が何か重要な場面や真剣な状況で、ちゃんと考えたり行動したりしないことを指すんだよ。

助手ねこ
ほぉなるほどなー。つまり、「不謹慎」ってのは、大事なときにちゃんとせんで、適当なことしてんねんな。

たとえば、大事な会議中にふざけたり、みんなが真剣な時にふざけて笑ったりするみたいな。真剣なところでちゃんとしとらんことやな。そういう「もっと真面目にやれよ!」って言いたくなる感じのことを「不謹慎」と言うんやな。

【例文】

  1. 不謹慎な発言で炎上してしまった。
  2. 彼は葬儀の場で不謹慎な態度を取った。
  3. 今そんな話題を持ち出すのは不謹慎です。
ABOUT US
北澤篤史サイト運営者
1984年、大阪府生まれ。 著書 『マンガでわかる 漢字熟語の使い分け図鑑』(講談社、2024) ことわざ学会所属。ことわざ研究発表『WEB上でのことわざ探求:人々が何を知りたいのか』(ことわざ学会フォーラム、2023)



error: 右クリックはできません。