【二字熟語】
遅疑
【読み方】
ちぎ
【意味】
疑い迷ってためらうこと。ぐずぐずして決行しないこと。
【語源・由来】
「遅」は「進み具合がぐずぐずしている。おそい。」
「疑」は「ぐずぐずしてためらう。」
【類義語】
逡巡、躊躇
【対義語】
断行
遅疑(ちぎ)の使い方
健太くん。皆と買い物に行かなかったの?
遅疑している間に置いて行かれたんだ。
そんな切なそうな顔をするなら、今から追いかけたら?
いまさら合流することなんてできないよ。
遅疑(ちぎ)の例文
- 気兼をして遅疑する人には、調子が乗っては来ますまい。(森鴎外、ファウスト)
- 初め切符を見せびらかされた時、私は遅疑なく第一日目のを選んだ。(小林秀雄、モオツァルト)
- 健太くんは心が決まっていたようで、少しも遅疑せず答えた。
- 私情にとらわれて遅疑するようなことは無かった。
- その質問に、何の遅疑もなくともこちゃんは答えた。
「遅疑逡巡」とは?
「遅疑」を用いた表現の一つに「遅疑逡巡(ちぎしゅんじゅん)」があります。
「遅疑逡巡」とは、疑い迷って、なかなか決断を下さないことという意味です。
【類義語】
・狐疑逡巡(こぎしゅんじゅん)
・首鼠両端(しゅそりょうたん)
・躊躇逡巡(ちゅうちょしゅんじゅん)
・佇立低徊(ちょりつていかい)
【対義語】
・迅速果断(じんそくかだん)
・即断即決(そくだんそっけつ)
【例文】
- こんな一瞬のために将来を棒に振ってしまうだけのことがあるだろうか?表面だけしか見ない観察者にはまったく動かしようのない憎悪の結果とも思われかねない長い遅疑逡巡のあげくマチルドはついに彼の愛すべき恋人となることができた。(スタンダール、赤と黒 下)
- 遅疑逡巡している間にチャンスを逃してしまった。